【オタクが徹底解説】BenQのGVシリーズ3機種を比較【GV30・GV31・GV50】

GV30とGV31とGV50

どうも、プロジェクターオタクのジェクタです。

BenQの人気プロジェクター「GVシリーズ」は、天井投影が簡単なホイール形状が特徴で、寝室のお供にピッタリ。

安い順に、FWVGA画質のGV11、HDのGV30、フルHDのGV31、そしてレーザーフルHDのGV50の4グレードがありますが、映画やゲームを楽しむなら、高画質のGV30、GV31、GV50がおすすめです。

今回の記事ではどの機種を選ぶか迷っている人のために、GV30、GV31、GV50の3機種を徹底比較します。

個人的な結論は以下です。

・コスパ重視ならGV30
・価格に余裕があるなら、高画質で使いやすいGV50

となります。

最新機GV50の発売によって、GV31の魅力は低下したと思います。価格がそこまで変わらずに、性能が大幅に底上げされました。

本記事では、3機種の比較を徹底的に行なっていきますよ!

目次

スペック一覧

まずはスペックの違いを確認しましょう。

スクロールできます
GV50GV31GV30
価格※119,800円110,900円69,800円
光源レーザーLEDLED
投影方式DLPDLPDLP
明るさ500
[ANSIルーメン]
300
[ANSIルーメン]
300
[ANSIルーメン]
解像度フルHD
(1920×1080)
フルHD
(1920×1080)
HD
(1280×720)
フォーカス自動自動自動
台形補正垂直/水平自動垂直自動垂直自動
スピーカー4W×2
(スピーカー)
10W
(ウーファー)
4W×2
(スピーカー)
8W
(ウーファー)
4W×2
(スピーカー)
8W
(ウーファー)
動作音28dBA(標準)
26dBA(エコ)
28dBA(標準)
26dBA(エコ)
29dBA(標準)
27dBA(エコ)
バッテリー動画2.5H動画3H
音楽5H
動画2.5H
音楽4H
OSGoogleTV
(Netflix正式対応)
Android TV11.0
(Netflix正式対応)
Android TV10.0
スリープライマー搭載
端子HDMI
USB-A
USB-C
AUX
HDMI
USB-A
USB-C
AUX
HDMI
USB-C
AUX
重量約2,100g約1,700g約1,600g
サイズ120 x 195.8 x 185mm131.3 x 203.2 x 191.4 mm120 x 196 x 185 mm
専用ケースなし別売り付属
商品リンクAmazon
楽天市場
Amazon
楽天市場
Amazon
楽天市場
※2024年12月13日地点、公式サイトの価格

GV30は機能が控えめの代わりに、一番小型で価格がリーズナブルです。

GV50は価格がGV31と価格差1万円以内ですが、画質、音質、画面補正機能、OSなど様々な面で進化を遂げています。10万を超える価格自体は高価ですが、スペック的には全モバイル機の中でトップクラスだと思います。

なお、全機種投射比は1.2なので、画面サイズとスクリーンの関係は同じです。

投影距離[m]画面サイズ[インチ]
約1.59m60
約2.13m80
約2.66m100
約3.19m120
画面サイズと投影距離の関係は全機種共通

購入前に、配置を考える際の参考にしてください。

ボディの比較

サイズ感はそこまで変わらない

GV30とGV31とGV50の重さ
正面の写真
GV30とGV31とGV50の台座
台座の写真

上位機種ほど重さは増しますが、設置に必要なスペースはほとんど変わりません。

わずか直径13cmスペースさえあれば、設置が可能です。

モバイル機のカテゴリーの製品ですが、どの機種もカバンに入れるには重いので、自宅でじっくりと映像を楽しみたい人向けの製品だと思います。

GV50はホイール機構が進化

GV30の台座
GV30
マグネットで付着
GV31の台座
GV31
突起を溝にはめる
GV50の台座
GV50
突起を溝にはめる

GVシリーズのボディで最大の特徴はホイール機構です。専用台座との組み合わせで、省スペースに設置できて、位置調整が簡単です。

ジェクタ

スルスルと回転する感覚は、癖になります

最新機のGV50は台座に改良が加えられ、可動域が大幅に向上。従来は上下(135°)のみの稼働でしたが、GV50は上下(135°)左右(360°)の可動が可能になりました。

GV30とGV31の自動垂直台形補正
GV30とGV31は上下のみ回転
GV50の自動画面調整
GV50は上下左右に回転

この仕様変化に合わせて台形補正も、

GV30/GV31・・・垂直台形補正のみ対応
GV50・・・垂直/水平台形補正に対応

となり、GV50は設置の自由度がより向上しました。従来は不可だったスクリーンへ斜め方向からの投影が可能です。

またGV50は底面には折りたたみのスタンドがあり、本体を傾斜させることが可能に。これは天井投影に便利で、側面から視聴者の真上に向け、最小限の台形補正で映像を投影できます。

GV50底面のスタンド
GV50スタンドを使った天井投影
ジェクタ

GV50は好きな位置に簡単に投影

接続端子はGV50が少し進化

GV30

GV30の接続端子

・HDMI(1.4b)
・USB-C
・イヤホンジャック
・電源

GV31

GV31の接続端子

・USB-A
・HDMI(1.4b)
・USB-C
・イヤホンジャック
・電源

GV50

GV50の接続端子

・USB-A
HDMI(2.0b)
・USB-C
・イヤホンジャック
・電源

GV50はHDMI規格が2.0に進化。入力対応解像度も、フルHD→4Kへ拡張しています。(※出力はフルHDです)

また3機種共通ですが、USB-C端子が非常に便利。充電、スマホへの給電、映像の出力など、多様な目的に対応してくれる万能の端子です。

便利なUSB-C端子(3機共通)

USB-Cで充電
充電
USB-Cでスマホを充電
スマホ給電
USB-CでPC画面出力
映像の出力

リモコンデザイン

GV30とGV31とGV50のリモコン

GVシリーズのリモコンは、毎回しっかりと作り込まれて進化しています。

GV31のリモコンはボタンが光るのが特徴でしたが、GV50ではこの機能が廃止。ここは少し残念なものの、重さは約20%軽量化。使用頻度の少ないボタンは廃止された代わりに、人気の動画サービスへの直通ボタンが追加されました。

映像の比較

解像度はフルHDモデルが有利

GV31:フルHD=1920×1080p=207万画素
GV30:HD=1280×720p=92.2万画素

で、上位モデルは画素数が倍くらい違います。

画面サイズが小さい場合はそんなに差を感じないのですが、80インチを超える使用条件では確かな差を実感します。

GV30とGV31とGV50解像度の比較
※100インチの映像の一部を拡大して比較

フルHDモデルの2機種は、花の塗りつぶれが少なく高精細であることがわかります。

レーザー光のGV50はコントラスト比が高い

GV30とGV31とGV50コントラスト比の比較
50インチの映像の比較

一般的に、レーザー光の製品はコントラスト比が高い傾向があります。

実際に出荷設定の条件でコントラスト比を測定したところ、レーザー光源のGV50が最もコントラスト比が優れる結果になりました。

コントラスト比

GV30 → 365:1
GV31 → 272:1
GV50 → 650:1

※測定条件
映像設定は出荷設定。暗室、画面サイズ50インチにて、Calibrite Display Plus HLを用いて測定。

ジェクタ

GV50は明るい部分は明るく、暗い部分は暗いメリハリのある映像を楽しめます!

明るい部屋で使うならGV50

暗室の映像

GV30とGV31とGV50暗室の映像

明るい部屋での映像

GV30とGV31とGV50明るい部屋での映像

明るさはレーザー光源のGV50が僅かに進化。暗室では視認性に違いを感じにくいものの、明るい環境では違いを感じました。夜だけじゃなく、昼も使用したいと考えてる人は、最も明るいGV50がおすすめです。

スクロールできます

音質の比較

GV30とGV31とGV50のスピーカースペック

GVシリーズは2機のスピーカーの他に、低音を強調するサブウーハーを搭載しています。これにより、GVシリーズはモバイル機としては最高峰の臨場感のある音を鳴らします。

実際に音を聴き比べたところ、合計出力16WのGV30、GV31の音質には差をほとんど感じませんでした。ウーハー出力が向上したGV50は音の重厚感が高まっていて、より聞き応えのある音でした。

ゲーム性能の比較

ゲーム入力遅延測定

快適にゲームをプレイするためには、入力遅延の少ない機種を選ぶことが重要。

両機種のゲームの入力遅延のスペック値と、実測値は以下の通り。※Leo Bodnar Electronicsの「4K Lag Tester」を使い、フルHD/60Hz条件で測定

スペック値実測値
GV3145ms41ms
GV3051ms42.9ms
GV5022.4ms28.1ms
※ゲームモードを適応
@フルHD/60Hzの値

GV50はゲームモードを搭載しているため、遅延は20ms台と高速です。1フレーム(=16.6ms)を争う対戦ゲームでなければ、かなり快適にプレイができますよ。

他の2機種も40ms台とそこまで遅くはないので、大体のゲームは問題にならないレベルです。マリオやスマブラをプレイしましたが、特に遅延は実感できませんでした。

内蔵OSの比較

Google TV
スクロールできます
機種OSNetflix対応
GV30Android TV 10.0
GV31Android TV 11.0
GV50Google TV

搭載OSがそれぞれ異なりますが、1番の違いはNetflixに対応しているかどうか。

◼︎GV31/GV50:Netflixに正式対応
◼︎GV30:正式には対応していない※ アプリManeger経由で一応視聴可能

前モデルのGV30は、下記手順で一応見れなくはないものの、結構手間がかかります。また下記は裏技的な方法なので、Netflix側のアップデートやプラン変更に対応できなくなる可能性もあります。

GV30でNetflixを視聴する方法

1.Google PlayストアからApps Managerをプロジェクターにダウンロード
2.Apps ManagerからNetflixをダウンロード
3.Netflixアクセスを許可
4.スマホのBenQ Smart Control アプリでNetflixを操作する

Netflixをメインで視聴している方は、正式対応のGV31やGV50の方が安心です。

なお、Google TVとAndroid TVはアプリラインナップに大差はありませんが、ホーム画面のおすすめ動画表示のアルゴリズムが違います。

Google TVは複数のサービスを横断し、ジャンル別のおすすめ表示を行います。また、複数サービスを跨いだ作品検索も可能なので、よりユーザーフレンドリーなシステムであると感じます。

各機種のメリットとデメリットまとめ

資金に余裕があるなら、GV50がダントツでおすすめ

最新機のGV50は、下位機種と比べてかなり進化が感じられる1台でした。

GV50の魅力
  • レーザーフルHDの美しい映像
  • 18Wスピーカーの高品質な音
  • 上下左右に自由自在なスタンド
  • 横方向の台形補正に対応
  • 使いやすいGoogle TV
  • スリープモード搭載で寝落ちOK

ほぼ全ての機能がアップデートされて、モバイル機としては最高峰の一台に仕上がっています。

モバイル機ですがレーザー光の映像は本格的で、寝室で壁や天井に写す使い方はもちろん、スクリーンを用意して映画を楽しむ使い方もできます。

GV50 100インチの映像
ジェクタ

レーザーの映像は美しいです!

ハイスペックですが省スペースに設置できるので、ベッドサイドのお供として最高の製品だと思いました。

GV31は上位機種の発売で影が薄くなった・・・・

GV31は映像も音も十分素晴らしい製品です。しかし映像、音、画面調整機能、OSの全てが進化したGV50が発売され、相対的な魅力は低下したと思います。

現状は約11万円でこちらを買うより、約12万円でGV50を購入した方がコスパが高いと思います。

今後値下げされた場合は魅力が出てくるので、価格はチェックしていきたいと思います。

お手頃に、コスパ重視ならGV30

上位機種は10万円を超えるので、GV30はよりリーズナブルな選択肢として魅力的です。

HD画質の映像は上位機種には及ばないものの、カジュアル使いには十分。2.1chの音は本格的で、大画面でYoutubeでPVを流しているだけでテンションが上がります。

気楽に使えるプロジェクターを探している方への、入門機としておすすめの製品です。

ジェクタ

以上、GVシリーズのレビューでした
Youtube、関連記事は以下です

Youtube動画でも紹介しました

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この記事を書いた人

プロジェクターレビュー実績30機以上。
AV家電アドバイザー資格あり。

ホームシアターで見た映画は400本以上で、使用者の目線に立った実用的な考え方で実機レビューを行います。

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