ゲームや動画配信サービスの4K対応が進み、ハイクオリティな映像を自宅で楽しめるようになりました。4Kプロジェクターはまだまだ高価ですが、価格に見合うだけの感動を味わえます。
今回紹介するのは、最新の三色レーザー技術を搭載した高画質のハイエンド機、JMGOのN1S Ultra 4Kです。
プロジェクターオタクの筆者も、圧巻の映像には鳥肌が立ちました
VGP2024SUMMERで金賞を受賞した実力も頷けます。
かなり面白い技術が詰まったレビューしがいのある一台です。ありがたいことに、メーカーから実機をお借りでたので、徹底的にレビューをしていきますよ。
\N1S Ultra 4K/
\YouTubeの紹介動画はこちら/
N1S Ultla 4Kのスペック
価格※ | 342,980円 |
光源 | 三色レーザー |
投影方式 | DLP |
明るさ | 3000ANSIルーメン |
静的コントラスト比 | 1600:1 |
解像度 | 4K (3840×2160) |
HDR10 | 対応 |
100インチ投影距離 | 2.6m |
台形補正 | 水平/垂直自動 |
フォーカス | 自動 |
ズーム | デジタルズーム |
スピーカー | 10W×2基 Dolby Audio (デジタル、デジタルプラス対応) |
騒音 | 26dB以下 |
端子 | HDMI USB-A×2 AUX×1 |
OS | Google TV |
Wi-Fi | Wi-Fi6 |
Bluetooth | 5.1 |
寸法 | 241×203×236mm |
重さ[kg] | 4.5kg |
N1Sは前世代のN1シリーズの後継機で、2024年6月に発売されたばかりの最新機種です。
最大の特徴は、RGB三色レーザーによる美しい色。BT2020という自然界に存在する色の99.9%を再現する色規格をほぼ全てカバーしています。
レーザーは価格が高いものの、様々なメリットのある最強の光源です。
- 高輝度
- 低発熱
- 長寿命
レーザー光の数少ない弱点として、反射光の干渉による粒状のノイズ(スペックルノイズ)がありますが、独自の工学エンジンMALCにより、97%以上のノイズ除去に成功しています。
JMGO N1S Ultra 4Kの箱と本体を確認
箱はこのような感じで、取っ手がついているのでそのままキャリーケースとして使えます。
正面にはレンズと画面補正用のセンサー。
ジンバルによる角度調整幅は135度。
また底面の台座は360度回転可能なので、上下左右思い通りの場所に簡単に映像を映せます。
電源ケーブル差し込み口はジンバルの根元。
電源ボタンは台の正面部分にあります。
接続端子はUSB-A×1、HDMI×2(1つはeARC対応)、イヤホンジャックです。
重さは約4.5kg。4K画質で3000ANSIルーメンの明るさなのにコンパクトです。
JMGO N1S Ultra 4Kの映像をレビュー
100インチの画面で、以下のポイントを確認。
- 明るさ
- 色味
- 解像度
写真はタップで拡大できます
昼カーテンを開けても見れる明るさ
明るさは3000ANSIルーメンで、昼間でも120インチの映像が視認できるほど明るいです。カーテンを閉めれば、昼でも映画館並みの映像です。
ホームシアター用途としては、まず光量不足を感じることはないでしょう。
色味ははっきりと鮮やか
基準色に対する色のずれを表すΔEは1以下で、かなり忠実な色再現が可能です。
目視では見本と投影映像の色差が識別できないくらい色表現は正確でした。
画面中心から角までピントはバッチリ
解像度4Kなので、かなり小さい文字もくっきりと投影されます。
また画面中心と角で映像のクオリティに差がなく、画面全体が美しかったです。
画質は文句なし!
三色レーザーの映像は映画館並みでした
N1S Ultra 4Kは音もとても良い
10W×2基のステレオスピーカーを内蔵しており、音量はなかなかでます。
Dolby Audio(デジタル、デジタルプラス)に対応したサウンドはクリアで豊か。セリフが聞き取りやすく、内蔵スピーカーでも映画を楽しむことができます。
HDMIケーブルはeARC対応なので、音にこだわりたい場合は外付けスピーカーにHDMIで音声出力が可能です。
N1S Ultra 4Kの使用感をレビュー
起動時間は41秒
OS内蔵プロジェクターとしては、標準的な機動速度です。画面調整まですぐに終わるので、そのまま映像を楽しめます。
またスリープモードで中断した場合は、再起動にかかる時間は約3秒で超高速でした。
画面補正は高速、高精度
台形補正やフォーカスはジンバルの動きに合わせて、映像を途切れさせることなくほぼリアルタイムで調整されます。
この自由自在の補正は未体験
また、ハイエンド機ならではの便利機能を複数搭載。
- 自動明るさ調整機能
周囲の明るさを感知して、投影の明るさを見やすいように調整 - 壁色適応機能
色のついた壁でも違和感のない映像になるよう色味を調整 - スクリーン補正機能
プロジェクター用のスクリーンに合わせて、自動で映像サイズを調整してフィットさせる - 自動障害物回避機能
障害物をカメラで感知して、回避する - 視力保護機能
投影光が目を傷つけないよう、プロジェクターの前に立つと光を弱める
Google TV搭載で、様々なアプリを楽しめる
Google TV搭載で、メジャーな動画配信サービスは大体利用することが可能です。
プロジェクターでは非対応の場合が多いNetflixも、安心して利用できますよ。
排気ファンはかなり静か
騒音は26dB以下で、静音性が高いです。
これだけの明るさがありながら、静音性はトップクラスなのは本当にすごい。低発熱のレーザーのおかげでしょう。
リモコンはVOD直通ボタンがあり扱いやすい
リモコンにはYouTube、Netflix、Amazon Prime Videoの直通ボタンがあります。使用頻度の多いアプリをワンボタンで開けるので、かなり嬉しいポイントでした。
また音声入力が可能で、検索も素早くできますよ。
三色レーザーの弱点であるスペックルノイズは感じなかった
スペックルノイズはレーザー光が画面に反射した際の干渉(強め合いや弱めあい)により発生する映像のざらつきです。
以前他社の三色レーザープロジェクターを使った際は、ノイズが気になりました
N1S Ultraは独自の光学エンジンにより、97%以上のノイズ除去に成功。一応、私を含め計5人で映像を確認しましたが違和感を感じた人はいませんでした。
かなり近寄っても映像は綺麗。
スペックルノイズはスクリーンの種類によっても程度が変わるようなので、もし違和感を感じた場合はスクリーンとの相性を疑ってみてください。ちなみに、私はゲイン1.1のこちら
※ノイズの感じ方には個人差があります。絶対ノイズが見えないことを保証はできませんので、ご了承ください。
専用の金具で天釣りも可能
他社の4Kプロジェクターは天吊りに工夫が必要ですが、N1S Ultra 4Kは専用の金具を使うことで天吊りが簡単。
本体+金具の重さに耐えられるよう、天井の取り付け部に強度が必要な点はご注意ください。
専用の金具は公式サイト
スマホの映像も簡単に映せる
スマホとプロジェクターを同一のWiFiに接続することで、ミラーリングが可能。
【iPhoneでの接続手順】
プロジェクターで「Airscreen」アプリをダウンロードして、起動。iPhoneのコントロールセンターを表示し、ミラーリングアイコンからプロジェクター名を選択する。
【Androidでの接続手順】
スマートフォンの「GoogleHome」アプリからプロジェクターを選択してください。
「画面をキャスト」というボタンをタップするとミラーリングが開始されます。
ゲームは快適に動作
低遅延のゲームモードを搭載しています。
実際にLeo Bodnar Electronicsの「4K Lag Tester」を使ってプロジェクターの入力遅延を測定してみました。
フルHD/60Hz測定
・通常モード:141.9ms
・ゲームモード:35.1ms
4K/60Hz測定
・通常モード:134ms
・ゲームモード:35.1ms
ゲームモードは入力遅延30ms台なので、かなり快適な速度。ネット対戦の勝率を追求したい人以外は、問題ないレベルです。
スマブラやモンハンなどのアクションゲームをプレイしても、遅延は感じませんでした。
N1S Ultra 4Kのメリットデメリットまとめ
三色レーザー/4K/3000ANSIルーメンの映像は、圧巻の一言。特に三色レーザーの色は、35機以上のプロジェクターをレビューしてきた筆者も未体験の鮮やかさでした。
それでいてジンバル一体型の本体は簡単に使用できてストレスがありません。
価格自体は高価なものの、搭載されてる機能を考慮するとコスパは良いです。映画館にも採用されている三色レーザーを、この価格で体験できるのは本当にすごい。
最高の映像を楽しみたい人におすすめのプロジェクターです。