【ホワイトと何が違う?】ALRスクリーンの種類と効果|昼でも見える理由とおすすめ製品

ALRスクリーンのメリット

みなさんこんにちは、プロジェクターオタクのジェクタです。

プロジェクターの画質というと、どうしても本体のスペックや性能に注目しがちですが、実は映像の印象を大きく左右しているのが「スクリーン」です。中でも近年よく耳にするALRスクリーンは、「黒が沈む」「明るい部屋でも見やすい」と評価される一方で、「本当にそこまで違うの?」「ホワイトスクリーンではダメなの?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。

私自身、テスト用のホワイトスクリーンからALRスクリーンに乗り換えましたが、その違いは想像以上でした。時間帯を問わずプロジェクターの画質が安定することが大きなメリットです。

本記事では、ALRスクリーンの仕組みや種類、そしてホワイトスクリーンとの違いについて、できるだけ分かりやすく解説していきます。

目次

そもそもALRスクリーンとは?どんな効果がある?

ALRスクリーンの効果
上/ホワイトスクリーン 下/ALRスクリーン

ALRとは Ambient Light Rejection の略で、直訳すると「周囲光を抑える」という意味です。

プロジェクターにとって外光は天敵。カーテンの隙間からもれる日光や、照明の光が映像に混ざることで画質は大きく低下します。特に影響を受けやすいのが黒の表現で、外光が当たると黒は浮き、コントラストが失われてしまいます。

ALRスクリーンは、こうした不要な外光を抑えつつ、プロジェクターの光を効率よく反射する仕組みのスクリーン。導入することで、昼間でも暗室に近い締まりのある映像表現を可能にします。

フレネル型とレンチキュラー型

ALRの仕組みはいくつかありますが、フレネル型とレンチキュラー型がポピュラーです。

★フレネル型ALRスクリーン

同心円状のフレネル加工が施されたスクリーンで、特定方向からの光を強く反射する仕組みになっている。外光遮断能力は高いですが、視野角は狭めという特徴があります。

フレネル型ALRの仕組み

★レンチキュラー型ALRスクリーン

横方向に連続した凹凸(のこぎり状)構造で、正面や下方向の光を優先的に反射し上からの光を低減する設計です。視野角が広めですが、横からの光にはやや弱い傾向があります。

レンチキュラー型ALRの仕組み

フレネル型とレンチキュラー型はその構造から、以下のような特徴の違いがあります。

項目フレネル型レンチキュラー型
外光耐性非常に強い強い
視野角狭め広め
画面の均一性やや低い高い
価格高め比較的安価

ALRスクリーンは暗い部屋でもメリットがある

暗室でのホワイトとALRの比較
暗室でのホワイトスクリーンとALRスクリーンの映像比較

実は暗い部屋でもALRスクリーンはポジティブな効果があります。

それは、壁の反射光(いわゆる迷光)への耐性です。

ホワイトスクリーンは、わずかな迷光でも黒が浮きやすいのに対し、ALRスクリーンは黒がしっかりと沈みます。迷光は、壁や天井を黒くするなどの対策によってある程度抑えることはできますが、手間がかかるうえ、完全にゼロにするのは現実的ではありません。

その点、ALRスクリーンは設置するだけで迷光の影響を大きく低減できる、手軽で効果の高い迷光対策と言えます。

ALRスクリーン導入の注意点

ALRスクリーンの選定にあたっては、注目すべきポイントがいくつかあります。

UST用かLTか

ALRスクリーンはプロジェクターの種類に合ったものを選択する必要があります。必ず、下記3つのうちどのタイプかの確認が必要。

①UST(超短焦点)プロジェクター用
②LT(長焦点)プロジェクター用
③UST/LT併用

フレネル型ALRスクリーンは、USTとLTで併用できない場合が多く、レンチキュラー型は併用できる場合もあります。

スクリーンゲイン

スクリーンがプロジェクターの光をどれだけ明るく返すかを表した数値がスクリーンゲインです。

  • ゲイン1.0:基準(一般的な白いスクリーンと同じ明るさ)
  • 1.0より大きい:より明るく見える
  • 1.0より小さい:暗く見える代わりに、黒が締まりやすい

基本的にALRスクリーンは低ゲインの場合が多く、これは黒を沈める観点から合理的です。一方、プロジェクターの明るさが低い場合や、画面サイズが大きい場合は、ハイゲインの方が適する場合もあります。スクリーンゲインに「絶対的な正解」はなく、部屋の明るさ、プロジェクターの性能、画面サイズ、そして好みといったトータルで判断されるべきです。

遮光能力の過信は禁物

明るい部屋でのALRの見え方
カーテン全開は厳しい

ALRスクリーンは大きな効果がありますが、万能ではないです。正面から真っ直ぐ入るような光には弱いですし、耐性のある方向の光も100%防げるわけではありません。

カーテンから漏れる光や、控えめなダウンライトなど、「ちょっとだけ外光がある状態」が一番ALRスクリーンの効果を感じる環境です。遮光カーテンと組み合わせたり、配置を工夫したり、他の施策とうまく組み合わせることも大切です。

実際に使っているALRスクリーンを紹介

ALRスクリーンは構造や品質による差が大きいため、基本的には実績のある有名メーカーの製品を選ぶことをおすすめします。価格だけで選んでしまうと、期待した効果が得られず、結局買い替えたり手放したりすることになりかねません。

ここからは、実際に私が自宅で使用しているALRスクリーンを紹介します。

どちらも気にっているのでおすすめです。

VIVID STORM ポップアップ型ALRスクリーン

  • レンチキュラー型
  • 超短焦点用
  • ゲイン0.6
  • スクリーン昇降式
  • 72〜120インチ

こちらはリビングで使用しています。

リモコンで電動スクリーンが昇降するタイプで、買ってすぐコンセントに刺すだけで使用可能。超短焦点プロジェクターと組み合わせることで、省スペースで美しく大画面を実現できます。

私は大きな窓の横、しかも遮光カーテンでなく普通のカーテンという厳しい配置で使っています。

VIVID STORMのALRスクリーン
写真は100インチタイプ

基本的に映画は専用室で見るので、このスクリーンは子供とゲームをしたり、YouTubeを見るために使うことが多いです。レンチキュラー型は横からの光に弱いという認識でしたが、この厳しい配置でも思ったよりも使えます。カーテンを遮光タイプに変えれば、もっと綺麗に見えるはず。

VIVID STORM昼にゲーム

夜は軽く天井ライトをつけたままでも、問題なく映像が見えます。テレビをプロジェクターに置き換えたい人や、部屋をスッキリさせたい人にはこの昇降式のタイプは非常におすすめです。

VIVID STORM夜間の映像
ジェクタ

ちなみにプロジェクターはJMGOのO2S Ultraを使用。とても明るいのでALRとの相性がいいです。

Valerion ALRスクリーン

  • レンチキュラー型
  • 超短焦点
  • ゲイン1.8
  • 固定フレーム
  • 100 or 120インチ

3色レーザープロジェクターで人気のValerionが販売する高性能なALRスクリーンです。組み立てに少し時間がかかりましたが、完全に平坦な表面と、85%の遮光性能、1cmのベゼルによるスタイリッシュな見た目も気に入っています。

ValerionのALRスクリーン
写真は120インチのタイプ

ゲインは1.8と高く、大画面でも明るい映像を楽しめるのが特徴です。

シアタールームでは遮光カーテンと組み合わせているので、昼間から高い没入感で映画を楽しめています。ハイゲインですが、黒も締まって見えました。

カーテン全開でホワイトスクリーンと比べるとこんな感じ。これはALRにとっても厳しい条件ですが、かなり優位性を確認できます。

上/ホワイトスクリーン 下/ALRスクリーン

ALRスクリーンは単体購入では高価ですが、メーカーのプロジェクターとのセット購入ならお得です。VisionMaster シリーズは本当におすすめできる製品なので、ALRとのセット買いは魅力的なプランだと思います。

ジェクタ

以下の動画でVisionMaster Pro2とALRスクリーンをレビューしています

ALRスクリーンはプロジェクターの弱点を補う

以上、ALRスクリーンについて紹介しました。

ホワイトスクリーンと比べると価格は高めですが、少し明るい部屋でもプロジェクターを使いたい方や、専用室の映像クオリティをさらに高めたい方にとっては、十分に導入する価値のあるアイテムです。

遮光カーテンの併用や、窓との位置関係を意識した設置を行うことで、時間帯を問わず、安定した高画質で映画や映像コンテンツを楽しめるようになります。特にプロジェクターを頻繁に使うヘビーユーザーほど、そのメリットを実感しやすいでしょう。

ぜひ本記事で紹介した内容を参考に、ご自身の環境に合ったスクリーンの導入を検討してみてください。

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この記事を書いた人

プロジェクターレビュー実績50機以上。
AV家電アドバイザー資格あり。

ホームシアターで見た映画は400本以上で、使用者の目線に立った実用的な考え方で実機レビューを行います。

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