Android OS内蔵のスマートプロジェクターは、様々な映像コンテンツを楽しむことができてとても便利ですが、気をつけていただきたいのがNetflixの視聴について。
Android OS内蔵プロジェクターではNetflixアプリに非対応でも、明確に記述されていない場合が多いです。また、バージョンのアップデートやプランの変化によって、サービスに適応できなくなる可能性もあります。
そこで、Netflixを視聴した方におすすめなのが、世界初のNetflix公式認証プロジェクターであるEmotn N1
Emotn N1は安心してNetflixを使用できる上、VGP2023を受賞し、映像や音のクオリティも高い評価を得ている製品です。
実際、筆者は今回N1を使ってみて、価格に対する性能の良さに驚きました。
予算5万円くらいで映像の良いプロジェクターを探している人に、とてもおすすめできる製品です。
Emotnとは
あまり聞いたことのないブランドだったので、詳細を調べてみました。
- 中国のHangzhou Dangbei Network Technology Co., Ltd社(以下Dangbei社)のサブブランド
- Dangbei社は2013年創設
- SONY、Samsung、LGなどの有名企業に大画面向けOSを供給
- 2018年から、スマートプロジェクターの開発を始め、OSからハードウェアまで統合的な開発を行っている
- 2022年にDangbei社は「中国未来ユニコーンTOP100リスト」と「2022中国未来ユニコーンスター」に選出されており、中国での3本の指に入るプロジェクターブランドとしての地位を築いています
※公式サイトの情報を参照
その技術力は高く、XgimiやAnkerと同様に日本を含めた全世界でシェアを伸ばしているようです。
Emotn N1のスペック
カラー:ダークグレー/ホワイト 発売日:2023年2月 税込価格※:71,999円 出力解像度:フルHD(1920×1080p) HDR10:対応 明るさ:500ANSIルーメン 光源:LED 光源の寿命:30,000時間 投影方式:LCD方式 台形補正:水平垂直オート 100インチ投影距離:265cm スピーカー:5W×2 騒音:26dB以下 入力:USB2.0、HDMI、DC、Lan 出力:3.5mmAUX OS:Linux Wifi:2.4/5GHz Bluetooth:5.0 重さ:約1.92kg サイズ:約18.2×12.7×20.3cm |
フルHD、HDR対応、明るさ500ANSIルーメンなので映像は期待できそうです。
プロジェクターの大半はAndroido OSを搭載している中、Linux による独自のOSを搭載している点にも注目。
Emotn N1本体と付属品を確認
本体色はダークグレーとホワイトがありますが、今回はホワイトを購入。
箱は写真のような感じです。
本体正面にはレンズと排熱口。
側面はボタンなし。
背面には、5W×2のスピーカー口と、各種接続端子。
有線LANが使えるのは珍しいわね
上面には電源ボタン。
底面には三脚用のネジ穴と、内蔵スタンド。
スタンドにより、最大12度まで投影角度を調整できます。
このくらい角度を変えられます。
付属品は以下の通り。
電源アダプター、リモコン、取扱説明書
実際の映像
スクリーンに100インチのサイズの映像を投影してみました。ぜひ画質と音質を確認してみてください。
映像はかなりいい!
フルHDの高解像度で、発色も鮮やかです
Emotn N1の画質をレビュー
以下、100インチの映像を細部まで確認していきます。
写真をタップで拡大できます
◯多少明るい部屋でも使える明るさ
とても明るい部屋
Emotn N1の映像
少し明るい部屋
Emotn N1の映像
暗室
Emotn N1の映像
500ANSIルーメンの明るさは、昼間でも、カーテンを閉めれば問題なく使える明るさです。
◯色味は鮮やか
元画像
Emotn N1
元画像
Emotn N1
色の再現度は高いです。カラフルなフルーツをみずみずしく表現できています。
△画面角は若干画質が低下
フルHDなので、小さい文字でも視認性が高いです。
文字を拡大すると、画面中心と角ではクオリティに差あり。綺麗に映像を写すのが難しい画面角の文字は、ピントが若干ぼけ気味でした。しかし、普通に使う中では、全然気にならないレベルです。
◯Emotn N1の音質はそこそこ良い
Emotn N1はDolbyAudio対応で、5W×2のスピーカーを搭載。計10Wのスピーカーは音量が十分で、ノイズの少ない音を鳴らせます。
面白いのが、オーディオのカスタマイズ機能。
- 高低音の強調
- サラウンド機能
- DolbyDigital Plus
- ダイヤログエンハンスメント
(セリフや、ボーカルの強調)
など、かなり自由に調節できて、音の印象をガラリと変えられます。
個人的にはデフォルト設定より、
Dolby Digital Plus→ON
ダイアログエンハンスメント→高
とすると、音楽を聴く際ボーカルの声がクリアになり好みでした。
Emotn N1の使用感をレビュー
◯起動時間は36秒
40秒を切る起動時間は、OS内蔵プロジェクターとしては高速です。
画面調整も自動で終わるので、起動後すぐに映像を楽しめますよ。
◯自動フォーカス、台形補正が便利
自動の台形補正とフォーカスが高速で便利。
筆者は手動のフォーカスが苦手なので、この機能は本当にありがたいです。
△排気音は小さいが、熱は結構出る
Amazonの製品ページによると、騒音は26dB以下です。
排熱口が前面のレンズ側にあり熱がなかなか出ますので、夏はクーラーのある部屋での使用を推奨します。
◯リモコンの操作性はとても良い
リモコンの反応速度はこれまで触ってきたプロジェクターで最速クラスで、とても快適でした。
また、Youtube、Primeビデオ、Netflixの直通ボタンは地味に便利ですよ。
△Linux OSは使いやすいが、拡張性が低い
Netflix、Youtube、Amazonプライムビデオのアプリは初期でインストール済み。これらは動作が高速で、操作性は満足です。
一方、独自のアプリストアには、TVerやDisney+など、日本でお馴染みの動画アプリはありませんでした。
他のサービスを使いたい場合は、Amazon FireTV Stickなどのストリーミングデバイスが必要です。
△iPhoneはミラーリング不可
公式サイトによると、残念ながらiPhoneはミラーリング不可のようです。
Androidは、
1.プロジェクターとスマホを同じWifiに接続
2.プロジェクターのMirracastアプリ起動
で、ミラーリング可能です。
ゲームは低遅延とは言い難い
Leo Bodnar Electronicsの「4K Lag Tester」を使ってプロジェクターの入力遅延を測定。
フルHD/60Hz条件で、入力遅延は66.1msでした。
20ms以下→超優秀、62ms以下→普通という評価なので、ほんの少し遅いという評価です。私は体感的に気になりませんでしたが、ゲーマーの方はもう少し遅延の少ない機種を選んだ方が良いと思います。
入力遅延の測定方法と、他の機種の結果が気になる方は以下の記事を参考にしてください
Emotn N1のメリットデメリット まとめ
VGP2023を受賞しているだけあり、映像の品質がとても高いです。フルHDプロジェクターの中でもかなりいい映像でしょう。
世界初のNetflix公式認プロジェクターである本機は、直通の専用ボタンもあり、動作も高速なので、Netflixをメインで使っているユーザーに最適の1台。
家で映画を見るための高画質なプロジェクターを探している人におすすめですよ。