明るく、色再現力の高い3色レーザーシステムのプロジェクターは映画館でも用いられる最先端のハイテク技術です。
ハイエンド機に搭載される3色レーザー技術を、1.2kgの小型ボディに詰め込んだ驚きのプロジェクターが存在します。
それが、NOMVDICのL500です。
・1.2kgの小型ボディーに3色レーザー搭載
・BT.2020の色域を100%カバー
・画面調整が全自動で使いやすい
1番の特徴は3色レーザーによる色表現力の高さで、これまで30機以上のプロジェクターを評価してきた筆者も映像の鮮やかさに驚きました。ただ少し気になった部分もあるので、メリットデメリットを正直に解説していきます。
L500の魅力や不満点がわかるので、ぜひ参考にしてください。
NOMVDIC L500のスペック
価格※ | 126,800円 |
光源 | 3色レーザー |
明るさ[ANSIルーメン] | 650 |
解像度 | 1920×1080 (フルHD) |
HDR10 | 対応 |
100インチ投影距離 | 2.66m |
台形補正 | 水平/垂直自動 |
フォーカス | 自動 |
スピーカー | 7W |
端子 | HDMI USB-A USB-C |
OS | 搭載(独自のアプリストア) |
Wifi | 2.4/5GHz |
Bluetooth | 4.2 |
寸法[mm] | 208×1165×92 |
重さ[kg] | 1.2kg |
定価は126,800円は一見高いですが、3色レーザー搭載プロジェクターの中ではお手頃な価格です。
3色レーザーって何がすごいの?
色の表現力に優れます
- 単色レーザーや2色レーザー
-
光源は主に青色のレーザーを使用。緑の光は青色レーザーを蛍光体に当てて生み出すため純度が低く、表現力が弱い。
- 3色レーザー
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光源に赤青緑の3色レーザーを用いるため、表現できる色の幅が広い。
NOMVDIC L500は、肉眼で認識可能な自然界の99.9%色を再現できるBT.2020という規格を満たしています。
NOMVDIC L500の本体と付属品
箱はこのような感じ。
正面にはレンズと位置合わせ用のセンサー。青のメタリックボディーが輝いています。
側面には電源ボタンと吸排気口、スピーカー口。
背面はこのような感じ。
背面の凹部には、各種ケーブルの差し込み口があります。
USB-A、USB-C、HDMI、電源
上面にはタッチ式の操作ボタン。
底面には三脚用のネジ穴と、角度調整用のスタンド。
スタンドの傾斜は約13度で、この位角度を変更できます。
床置きでも、目線の高さまで映像を上げられるので便利
本体の重量は1.2kgと片手で持てるサイズ感。
軽いので、小型の三脚が使えるのは嬉しいですね。
付属品は以下の通り。
電源ケーブル、USB-Cケーブル、取扱説明書、リモコン
NOMVDIC L500の映像をレビュー
100インチの映像で、以下の3つのポイントを確認。
- 明るさ
- 色味
- 解像度
写真をタップで拡大できます
映像は明るい
とても明るい部屋
L500の映像
少し明るい部屋
L500の映像
暗室
L500の映像
色が濃いせいか映像の視認性は額面スペックの650ANSIルーメンより明るく感じました。
少しくらいライトのついた部屋でも、鮮やかな映像を楽しめますよ。
色味はくっきりと鮮やか
元画像
L500の映像
元画像
L500の映像
3色レーザーの光源を使っているので、「赤」「緑」「青」の単色表現は、とても色が濃く、引き込まれるような色味でした。
もし落ち着いた画面が好きな場合は、画面設定でカスタマイズが可能です。
輝度、コントラスト、式温度、色調、彩度、シャープネス、壁色補正
画面の印象をガラリと変えられるので、触ってみると面白いですよ。
解像感は画面全体が均一
フルHDの解像度で、小さな文字もしっかりと読み取れます。画質が劣化しやすい画面端も明るさは低下しておらず、画面全体が均一なクオリティでした。
ただ文字を拡大した際の滑らかさは、フルHDの最上位機種には少しだけ劣る印象を受けました。
◯フレーム補正は映像がヌルヌル動く
フレーム補正はフレーム間に追加で画像を作り出すことで、動きのカクカク感を低減し、映像を滑らかにします。
フレーム補正は、無効、低、中、高から選択可能。動きが滑らかすぎて不自然に感じる場合もあるので、加減して使うと良いでしょう。
アニメでこの機能を使うと面白いので、試してみて欲しいわ
L500の音はクリアで美しい
本体のスピーカーはHarman/Kardon製で、クリアな音を鳴らします。この記事を書く間5時間ほどYouTubeでミュージックビデオを再生しましたが、音割れやこもりは一切感じませんでした。
もちろん低音の迫力は外付けのスピーカーに劣りますが、部屋をスッキリさせたい場合は内蔵スピーカーでも映画やゲームを十分楽しめますよ。
NOMVDIC L500の使用感を確認
△起動時間は62秒で、若干遅い
大体OS内蔵プロジェクターの起動時間は45秒程度なので、それに比べると遅いです。
ただL500はゲーム機の起動演出のような映像が流れて、これがカッコよくて気に入っています。
◯画面補正は全自動で高速
台形補正とフォーカスが全自動のため、「ポン置き」で画面調整が可能。
準備が簡単でストレスがありません。
熱は控えめだが、排気の音はそこそこ
レーザー光の一般的特徴として「低発熱」があげられます。L500もその例に漏れず、本体サイズの割に排気が熱くないのが印象的でした。
しかし排気ファンの音はそこそこして、動画を見てる間も注意をすれば少し聞こえます。私は不快に感じませんでしたが、敏感な人は少し気になるかもしれません。
△内蔵OSは最低限なので、Amazon Fire TV Stickを推奨
内蔵のアプリストアから、動画アプリをダウンロード可能ですが、かなり種類は少ない印象でした。
よって基本的には、Amazon Fire TV Stickなどのストリーミングデバイスの使用を推奨。
ちなみに本体の接続端子周りは幅が狭く、Fire TV Stickの直挿しは不可。写真右のようにHDMIケーブルの延長コネクタを使うことで、差し込みが可能です。※HDMI延長コネクタは、Fire TV Stickに付属しています。
◯リモコンはボタンが光り、操作は快適
リモコンの反応速度は良好で、操作にストレスは感じませんでした。リモコンを傾けるとボタンが光るので、暗闇でも押し間違える心配がないのも嬉しいポイント。
またこのリモコン、Fire TV Stickのリモコンと互換性があるようで、Fire TVを操作できます。リモコンの使い分けが必要ないので非常に便利です。
◯スマホミラーリングは簡単
スマホの写真や動画を大画面で共有することが可能です。
- iPhoneの接続手順
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1.スマホとプロジェクターを同じWiFiに接続
2.スマホでコントロールセンターを開く
3.スクリーンミラーリングを選択
4.NOMVDICのL500 を選択
- Androidの接続手順
-
1.スマホとプロジェクターを同じWiFiに接続
2.スマホでGoogle Homeアプリにログイン
3.画面をスワイプして、接続可能な機器のリストを更新
4.プロジェクターを選択して、画面をキャストする
L500は天井投影も簡単
L500 は三脚を使って天井投影が可能。自動台形補正とオートフォーカスで、位置合わせも非常に簡単です。
ベッドで寝ながら映像を楽しめるので、贅沢な時間を過ごすことができますよ。
NOMVDIC L500のメリットデメリットまとめ
世界最小の3色プロジェクターは、小さい本体から想像できないほど鮮やかな映像を楽しめます。
解像感については、フルHDの上位機種と比べるともう一歩に感じましが、デザイン、3レーザー光の発色、UIのかっこよさは独自色が強く、触った時の特別感にワクワクしました。
とてもユニークな商品なので、刺さる人はかなりお気に入りになると思います。