みなさんこんにちは、プロジェクターオタクのジェクタです。
今回レビューをするプロジェクターは、安いけど明るい!コスパに優れる注目の1台、PUTRIMSのK12です。
・3万円台で手に取りやすい
・大画面でも明るい1000ANSIルーメン
・Google TV搭載
額面スペックはこの価格帯では異例だったので、発売以来注目していましたが、今回やっとレビューをすることができました。
結論としては、3万円台なら1番のオススメ製品。価格帯ではピカイチの明るい映像で、大画面のシアター体験ができます。
もちろん使ってみて感じた弱点もありますので、その辺りも正直に伝えていきます。
ぜひ、プロジェクター選びの参考にしてください。
PUTRIMS K12のスペック
税込価格 | 43,990円※ |
投影方式 | LCD |
光源 | LED |
明るさ | 1000ANSIルーメン |
解像度 | 1920×1080 (フルHD) |
台形補正 | 垂直 /水平自動 |
フォーカス | 自動 |
スローレシオ | 1.3 |
投影距離 | 30inch:0.8m 50inch:1.4m 80inch:2.3m 100inch:2.8m 120inch:3.4m 150inch:4.3m |
スピーカー | 10W |
騒音 | 不明(実測値41dBA@1m) |
端子 | イヤホンジャック HDMI USB-A |
OS | Google TV |
Wifi | 2.4/5GHz |
Bluetooth | 5.3 |
サイズ | 28.0 x 24.2 x 10.7 cm |
重さ | 2.5kg |
記事執筆地点で、クーポン込みの実勢価格は33,430円でした。
大型セール時以外も値引きしているので、大体この位の価格で買えると思います。
PUTRIMS K12の本体と付属品を確認
正面にはレンズと画面補正用のセンサーがあります。
電源ボタンは上部にあります。
余計な装飾がない、シンプルなデザインは好印象。ただ触った感触は結構プラスチッキーで、高級感を感じるような作りではありません。
背面の接続端子は必要最低限なものの、HDMI端子はARC対応との表記がありました。
HDMI、イヤホンジャック、USB
底面には三脚用のネジ穴はありませんが、ゴム足の下に天吊り用のM5ネジ穴が4つ隠れています。
底面のネジ足により、投影角度の微調整が可能です。
排気フィルターは底面から取り出せるので、冷却効率の低下を感じたら清掃を行うと良いでしょう。
付属品は以下の通り。
完全密閉型ではないので、ほこりが侵入した時のために、清掃キッドが付属しています。価格帯的にはしょうがないところですが、ここは完全密閉型なら嬉しかったですね。
リモコン、電源ケーブル、HDMIケーブル、取説、清掃キッド
PUTRIMS K12の映像を確認
100インチの映像で、以下のポイントを確認。
- 明るさ
- 色味
- コントラスト比
- 解像度
- 映像調整機能
コントラストと色域の測定には、Calibrite Display Plus HLを使い、以下のような結果を得ました。※画像設定は出荷条件、画面サイズ50インチ
色域は単板のLCD機種としては中々広く、sRGBの広範囲をカバーできています。
以下で実際の映像を確認していきます。
写真をタップで拡大できます
1000ANSIルーメンは十分な明るさ
とても明るい部屋
K12
少し明るい部屋
K12
暗室
K12
1000ANSIルーメンは多少明るい部屋でも活躍できる明るさです。暗室なら、100インチの大画面でも光量の不足を感じず、臨場感のある映像を楽しむとができます。
カラーは価格相応に感じる
元画像
K12
元画像
K12
カラーの発色はまずまずといったところ。
流石に高額なプロジェクターと比べると彩度が低いように感じましたが、価格的に求められるハードルは超えているとは思います。
コントラスト比はなかなか優秀
CalibriteのDisplay Plus HLでのコントラスト比の測定結果は998:1とけっこう優秀。
安い機種は黒い部分が灰色っぽく見える、俗にいう白飛びが発生することがありますが、本機の黒はしっかりと深かったです。
夜景や花火が栄えます
フルHDの解像度で、小さい文字も視認ができる
映画の字幕やゲームのテキストなど、小さい文字も問題なく視認ができます。
許容範囲ではありますが、画面角の光量は少し低下しているように感じました。
画質は好みにカスタマイズ可能
・ピクチャーモード
→標準、音楽、ゲーム、オフィス、ユーザー
・ユーザーモード調整項目
→輝度、シャープネス、コントラスト、彩度
色温度の調整項目は見つけられなかったので、暖色/寒色のカラートーンは変更不可です。
音質は可もなく不可もなく
スピーカーの音質は日常使いには問題ないレベルであるものの、本格的とは言い難いです。
予算に余裕があるなら外付けスピーカーを用意した方が良いと思います。
スピーカー出力はARC対応のHDMIか、イヤホンジャックによる有線接続、またはBluetoothによる無線接続が可能です。
安いBluetoothスピーカーでも、案外音質が向上しますよ。
\おすすめ格安スピーカー/
PUTRIMS K12の使用感を確認
起動時間は30秒
OS内蔵プロジェクターは大体40秒前後の起動時間のものが多いので、本機はとても高速だと思います。
ただし立ち上がり時は写真のようにプロジェクターのメインメニューが開くので、最初からGoogle TVのホーム画面が開く仕様が良かったです。
画面調整は全自動
垂直と水平の台形補正とフォーカスの自動調整機能を搭載で、速度と精度に問題は感じませんでした。
起動時に補正をかけてくれるので、すぐに映像を楽しめます。
打ち込み角度0度なのは残念
プロジェクターのレンズとスクリーンに映る映像の中心までの角度を表す
K12は打ち込み角度が0度なので、映像を目線の高さまで上げるために高さのある台が必要です。打ち込み角度がある方が設置性が優れ、台形補正も最小限で済むので、ここは残念な部分でした。
ローテーブルだと高さが不十分な場合が多いので、以下のようなプロジェクター台や、高さのあるラックの使用をおすすめします。
\耐荷重6kg/
\メタルラック/
ファンの音は少しする
ファンの排気音が少しします。
騒音値はスペックに記載がなかったので、実際に騒音計で測定したところ1mの距離で41dB(A)でした。
よく会議室にあるようなEPSONのランププロジェクターよりはかなり静かですが、静音性の高いDLPのプロジェクターよりは少し音がします。
ファンの音は不快な周波数ではなく安定しているため、個人的にはそこまで気になりませんでしたが、少し離れて座った方が良いと思います。
Google TVは安定動作で、対応アプリ数も多い
OSは安心と信頼のGoogle TVです。
YoutubeやプライムビデオやTVerなど、7000以上のアプリをダウンロードして利用できます。非対応なことの多いNetflixにもしっかり対応しているので、死角のないOSです。
格安機のカスタムOSは使い勝手が悪いことも多いのですが、この価格でGoogole TV搭載は本当にすごいと思います。
ほとんどAmazon Fire TV Stickと同じようなクオリティです
ゲームは少し遅延を感じる
プロジェクターでゲームをする場合、気をつけなければいけないのが入力遅延。この値はスペックに書かれていないことが多いので、当サイトでは毎回遅延を測定しています。
以下、Leo Bodnar Electronicsの「4K Lag Tester」による測定結果です。
◾️入力遅延【フルHD/60Hz測定】
→ 127ms
測定結果は、結構遅め。
反応速度が重要なアクションゲームは、ボタンを押すタイミングに少しズレを感じてしまうため、正直向いていません。
ドラクエやFFなど、反応速度不要のRPGは、問題なくプレイすることができます。
スマホ画面を簡単に共有できる
メニュー画面に、Android/iOSミラーリングの項目があり、簡単にスマホと接続できます。※接続にはスマホとプロジェクターを同一のWifiに繋げる必要があります
最近はスマホカメラの撮影品質が向上しているので、大画面で投影すると思った以上に綺麗で驚きますよ。
結論:3万円台で映像重視ならこれ
3万円台のスペックとしてはかなり破格。
格安機に求められる、一つの基準をアップデートした機種だったと思います。とにかく安く、明るい映像を、お手軽に楽しみたい人におすすめできる製品です。
一方、ゲームの応答速度は正直微妙だったので、ゲーム目的の人は他の機種を選んだ方が良いと思います。1万円ほど高価になりますが、YaberのK2Sは画質は同等で、音質とゲーム性能が高いので、予算があればそちらもオススメです。