ゲームや動画配信サービスの4K対応が進み、ハイクオリティな映像を自宅で楽しめるようになりました。
TVと違い4Kプロジェクターはまだまだ高価ですが、圧倒的な大画面の4K映像は見たものの心を掴みます。
今回はAnkerプロジェクターの最上位機種、Nebula Cosmos Laser4Kを徹底的にレビューしていきます。
- 4K UHD/HDR/2200ANSIルーメン/レーザー光の最高の映像
- 10W×2スピーカー、5W×2ツィーターのサラウンド音響
- Android TV搭載で動画サービスを楽しる
- 全自動の画面調整
自宅で最高の映像体験をしたい人に自信を持っておすすめできます。
価格が高くて購入を迷っている方は、本記事でどこよりも詳しく魅力を説明していきますので、ぜひプロジェクター選びの参考にしてください。
Nebula Cosmos Laser 4Kのスペック
Nebula Cosmosはアンカーの据え置きプロジェクターのブランドで、現在以下の3つのグレードの製品が販売されています。
今回レビューするNebula Cosmos Laser 4Kは、そんなCosmosシリーズの最上位機種です。
Anker Nebula Cosmos シリーズ一覧
Cosmos | Cosmos Max | Cosmos Laser 4K | |
---|---|---|---|
外観 | |||
税込価格 | ¥89,900 | ¥149,900 | ¥249,900 |
光原 | LED | LED | Laser |
解像度 | フルHD | 4K | 4K |
HDR10 | 対応 | 対応 | 対応 |
明るさ[ANSI] | 810 | 1500 | 2200 |
投影方式 | DLP | DLP | DLP |
台形補正 | 垂直:オート 水平:マニュアル | 垂直:オート 水平:マニュアル | 垂直:オート 水平:オート |
100インチ投影距離 | 266cm | 266cm | 281cm |
スピーカー | 10W×2 | 10W×4 | 10W×2 5W×2(ツイーター) |
騒音 | 32dB以下 | 32dB以下 | 30dB以下 |
入力 | HDMI2.0×2 USB-A×2 | HDMI2.0×2 USB-A×2 | HDMI2.0 USB-A |
出力 | 光デジタル | 光デジタル | 3.5mmAUX |
OS | Android TV 9.0 | Android TV 9.0 | Android TV 10.0 |
ゲームモード | 搭載 | 非搭載 | 搭載 |
Wifi | 2.4GHz/5GHz | 2.4GHz/5GHz | 2.4GHz/5GHz |
Bluetooth | 4.2 | 4.2 | 5.0 |
重さ | 2kg | 3.6kg | 4.9kg |
サイズ | 92×290×198 | 99×350×248mm | 165×220×263mm |
3機種の主な違いは、光源、解像度、明るさです。
- Nebula Cosmos Laser 4K
-
・レーザー光源
・4K解像度
・2200ANSIルーメン - Nebula Cosmos Max
-
・LED光源
・4K解像度
・1500ANSIルーメン
※Nebula Cosmos Maxのレビュー記事のはこちら - Nebula Cosmos
-
・LED光源
・フルHD解像度
・810ANSIルーメン
※Nebula Cosmosのレビュー記事のはこちら
Nebula Cosmos Laser 4Kは価格が最も高価ですが、レーザー光で明るい4K映像を楽しめます。
レーザーだと何がいいの?
以下のようなメリットがあるよ
レーザー光源はハロゲンランプやLEDよりコストが高いのがデメリットですが、性能が良い最高の光源です。
また、Nebula Cosmos Laser 4Kは、ハイビジョン映像の色域規格のREC709を100パーセントカバーしており、鮮やかな色合いを正確に表現することが可能なんです。
Nebula Cosmos Laser 4Kの本体と付属品
箱はこのような感じ。
正面にはレンズと画像補正用の各種センサー。
10W×2基のスピーカーと、高音を補完する5W×2基のツイーターを搭載しています。
背面にはHDMI、USB、3.5mmイヤホンジャック、電源ケーブルの接続口。
背面カバーを外すと、AndroidTV搭載の、Nebula 4K Streaming Dongleが入っています。
上面の操作ボタンは光るので、暗闇でも操作可能です。
底面には三脚用のネジ穴があります。
重さは4.9kgで大型ですが、取っ手があるので持ち運びは簡単です。
付属品は以下の通り。
リモコン、電源ケーブル、保証書、取扱説明書
実際の映像と音を確認
スクリーンに100インチの映像を投影しました。ぜひ画質と音質を確認してみてください。
画面越しでも眩しさを感じるくらい明るいわね
Nebula Cosmos Laser 4Kの映像をレビュー
100インチの映像で、以下の3つのポイントを確認。
- 明るさ
- 色味
- 解像度
写真をタップで拡大できます
◯部屋のライト全灯でも楽しめる明るさ
とても明るい部屋
Nebula Cosmos Laser 4K
少し明るい部屋
Nebula Cosmos Laser 4K
暗室
Nebula Cosmos Laser 4K
Ankerのプロジェクター史上最も明るい製品で、シーリングライトの明るさ最大でも問題なく映像が視認できます。
Ankerの他のプロジェクターと明るさを比べると、その凄さがわかります。
◯色味ははっきりと鮮やか
元画像
Nebula Cosmos Laser 4K
元画像
Nebula Cosmos Laser 4K
色味はとてもはっきりとしていて、原色の再現性が高いです。
写真では伝わりにくいかと思いますが、フルーツをみずみずしくくっきり描く映写力は、格安プロジェクターとは段違いでした。
◯画面角まで明るくはっきり
4Kの映像は、文字の輪郭ははっきりしていて視認性は良好。
さらに画質が劣化しやすい画面端も、中心と変わらないクオリティでした。
画面全体が美しい!
◯HDR10搭載で、明暗の表現に優れる
1万円以下の格安機
(HDR非対応)
Nebula Cosmos Laser 4K
(HDR10対応)
左は1万円以下のフルHD機種で、右がNebula Cosmos Laser 4K。
HDR10対応のNebula Cosmos Laser 4Kは黒や白の明るさの諧調表現が豊かで、様々な色の光を塗り分けられています。
映像の総評としては、レーザー4Kは想像以上の美しさ
「4K見てる」という眼福感がやばいわ
Nebula Cosmos Laser 4Kは音も最上級
10W×2のスピーカーと、5W×2のツイーターの音響はDolby Digital Plus対応。
2基のツイーターのおかげで高音の抜け感が抜群で、4K映像に負けない高クオリティ立体的な音響を構築します。
4基のスピーカーの音は立体的で、音に包み込まれるような感覚よ
もし外付けスピーカーの使用を検討してる場合は、以下の記事を参考にしてください。
Nebula Cosmos Laser 4Kの使用感をレビュー
◯起動時間は46秒
起動時間は46秒で、OS搭載プロジェクターとしては標準的な速さです。
電源長押し → シャットダウン
電源を1度押す → スリープモード
のような形になり、スリープモードからの起動は5秒ほどで高速でした。
◯画面調整機能が使いやすい
- 水平/垂直の自動台形補正
- 自動フォーカス
- スクリーンフィット機能
など、画面調整は全自動です。
もし自動調整位置がずれている場合は、手動での4点調整を行うことができます。
◯排気ファンは静音性に優れる
騒音は30dB以下で、これは鉛筆の筆記音より静かな音。
Nebula Cosmos Laser 4Kは実はCosmosシリーズで最も静音性に優れています。
これだけパワーのある機種なのに、静かなのは嬉しいわね
△台か三脚が必要
本体は角度調整機能がないので、目線の高さまで映像を上げるために三脚か台が必要です。
本体は4.9kgと重く、何度も出したりしまったりする場合に本体を落とすリスクがあるので、場所は固定することをおすすめします。
◯リモコンの操作性は良い
- 動作速度がサクサク
- 音声操作が可能で、検索が楽
- YouTube、NETFLIX、Prime Video、Disney+の直通ボタンが便利
と、リモコンはかなり優秀です。
また本機はNebula Connectアプリに対応しており、スマホをリモコン代わりに使用できます。こちらも操作性は快適で、暗闇でも使いやすいのが利点です。
リモコン操作もスマホ操作も快適なので、どっちを使うかはお好みで
◯画面調整は自由自在
上の写真は映像の色温度を強めに調整したものです。
このように、Nebula Cosmos Laser 4Kは画質を自由にカスタマイズ可能。
- 画像モード
-
Standard、Vivid、Soft、Movie、Game、Bright、Custom
- HDR
-
ON/OFF
- Picture Custom
-
コントラスト、シャープネス、飽和
- 色温度
-
標準、暖かい、クール、RGBカスタマイズ
こだわりがなければ、標準でも十分
映像を調整したい人は、とてもいじりがいがあるわよ
◯Android TV 10.0搭載で快適に動画を楽しめる
Nebula Cosmos Laser 4KはAndroid TV10.0搭載で、Google Playストアから様々な動画配信サービスをダウンロード可能です。Ankerの公式サイトでは、各動画配信サービスの利用可能状況を随時更新しています。
以下は、2024年5月現在公式で対応が確認されているサービスです。
対応サービス
Disney+、YouTube、Prime Video、Netflix、DAZN、Hulu、U-NEXT、dTV、Paravi、FOD、Abema TV、TVer
Netflixがプリセットアプリで入っているのは嬉しい
◯スマホミラーリングは簡単
無線接続でスマホの映像を投影できます。
- iPhoneの接続手順
-
1.スマホとプロジェクターを同じWifiに接続
2.AirScreenアプリをプロジェクターにインストールして立ち上げる
3.アプリの指示に従い、iPhoneの画面ミラーリングからNebula Cosmos Laser 4Kを選択
- Androidの接続手順
-
1.スマホとプロジェクターを同じWifiに接続
2.スマホのキャスト機能から、Nebula Vega Portableを選択
△天井投影は可能だが、転倒が怖い
本機は耐荷重5kg以上の三脚を使えば天井投影可能。
ベッドやソファーなどで、寝ながら投影を贅沢に楽しむことができます。
しかし4.9kgの本体を傾けると、かなり倒さないように気を使いますので、天井投影をメインに考えている人は、別な機種の方が良いと思います。
天井投影が簡単で、画質がいい機種が欲しいなら、Nebula Vega Portable がおすすめ
◯ゲームモード搭載で遅延は少ない
Nebula Cosmos Laser 4Kは2種類のゲームモードを搭載。
- Standard
ゲームモード標準の応答速度で、解像度4Kのまま - Extreme
応答速度を最大限まで高めるモードで、解像度はフルHDに落ちる
実際にLeo Bodnar Electronicsの「4K Lag Tester」を使ってプロジェクターの入力遅延を測定してみました。
フルHD/60Hz測定
・通常モード:96.3ms
・ゲームモード(Standard):57.2ms
・ゲームモード(Extreme):57.2ms
4K/60Hz測定
・通常モード:84.3ms
・ゲームモード(Standard):51.3ms
・ゲームモード(Extreme):51.4ms
ゲームモードのStandardとExtremeは今回の条件では差が確認できませんでした。
ゲームモードでは反応速度が60ms以下でなかなか高速。ライトゲーマーの筆者は、スマブラをしましたが全く遅延は感じず、快適にプレイができました。
入力遅延の測定方法と、他の機種の測定結果は以下の記事を参考にしてください
Nebula Cosmos Laser 4Kのメリットデメリットまとめ
Ankerトップ製品の実力はさすがでした
レーザーの4K映像は明るく滑らかで、映画館並みの感動を自宅でも味わうことができます。
価格は高いですが、今後4Kコンテンツが中心になっていく中で、長く使い続けられる機種だと思います。
最高の映像体験をしたい人に、おすすめの製品です。