【違いが分かる】Nebula Cosmosシリーズ現行4機種を実機比較【初代から4K SEまで】

Nebula Cosmosシリーズ

2024年10月10日:最新機のNebula Cosmos 4K SEの情報を追記

Ankerのプロジェクターの中で、最も本格的な映像を楽しめるのが「Nebula Cosmos」シリーズです。

Cosmos シリーズには「Nebula Cosmos」、「Nebula Cosmos Max」、「Nebula Cosmos 4K SE」、「Nebula Cosmos Laser 4K」の4つがありますが、どれを選べばよいか悩みますよね。

プロミ

何が違うか分かりにくいわ

そこで今回は週1台のペースでプロジェクターをレビューしている筆者が、 Cosmosシリーズの4機種を実機比較していきます。

  • 映像、音、使い勝手の違い
  • どんな人に、どれがおすすめか

本記事を読むとこのような疑問を解決できますので、ぜひ参考にしてください。

目次

Nebula Cosmosシリーズのスペックを比較

Nebula Cosmos シリーズ一覧

スクロールできます
Cosmos Laser 4KCosmos 4K SECosmos MaxCosmos
外観
発売日2022/62024/102020/112020/11
税込価格※1¥249,900¥199,900¥149,900¥89,900
光原LaserLaser+LEDLEDLED
解像度4K4K4KフルHD
HDR10対応対応対応対応
Dolby Vison非対応対応非対応非対応
明るさ[ANSI]220018001500810
ΔE記載なし<1記載なし記載なし
NebulaMaster
エンジン
非搭載搭載非搭載非搭載
投影方式DLPDLPDLPDLP
台形補正垂直:オート
水平:オート
垂直:オート
水平:オート
垂直:オート
水平:マニュアル
垂直:オート
水平:マニュアル
100インチ投影距離281cm266cm266cm266cm
スピーカー10W×2
5W×2(ツイーター)
15W×210W×410W×2
騒音30dB28dB32dB32dB
入力HDMI2.0
USB-A
HDMI2.1×2
(1つはeARC対応)

USB-A
HDMI2.0×2
USB-A×2
HDMI2.0×2
USB-A×2
出力3.5mmAUX3.5mmAUX光デジタル光デジタル
OSAndroid TV 10.0Google TVAndroid TV 9.0Android TV 9.0
ゲームモード搭載搭載非搭載搭載
Wifi2.4GHz/5GHz記載なし※22.4GHz/5GHz2.4GHz/5GHz
Bluetooth5.05.14.24.2
重さ4.9kg4.5kg3.6kg2kg
サイズ165×220×263mm
(ハンドル部を除く)
165×220×263mm
(ハンドル部を除く)
99×350×248mm92×290×198mm
※1 2024年10月8日地点の公式サイトの販売価格
※2 実機で2.4/5GHzで接続を確認しました

基本的に上位機種になるほど高輝度の代わりに大型化していきます。

最新鋭の Nebula Cosmos 4K SEはフレーム毎のコントラストを最適に調整するNebula Manegerや、Dolby Visionへの対応など、進化を遂げている部分が多い印象です。

サイズ感を比較

Nebula Cosmosシリーズのサイズ感の比較
Nebula Cosmos4K SEとNebula Cosmos Laser4Kの外観
4KSEと Laser4Kはボディサイズは同じだが、カラーが異なる
機種名特徴
Nebula Cosmos(2kg)・片手で持てる
・小型の三脚を使える
Nebula Cosmos Max(3.6kg)・両手でないと持てない
Nebula Cosmos 4K SE(4.5kg)
Nebula Cosmos Laser 4K(4.9kg)
・重いが、持ち運び用のハンドルがある

Cosmosは軽いので小型三脚を使えるのは嬉しいところです。

Nebula Cosmosを小型三脚に固定
Nebula Cosmosを小型三脚で使う

一方Cosmos Max、Cosmos Laser4K、Cosmos 4K SEは重いので、三脚を使うならしっかりとしたものが必要。

Nebula Cosmos MaxとNebulaCosmos Laser4Kを三脚に固定
左:Nebula Cosmos Max 右:Nebula Cosmos Laser 4K

本体を何回も出したりしまったりすると落としてしまうリスクがあるので、こちらの2機種は専用のローテーブルやラックなどを用意して、場所を固定する方が良いでしょう。

Nebula Cosmos Laser 4Kをラックに乗せて使う
ジェクタ

高さのあるラックを用意して、後ろから投影するのがおすすめ。ラックの裏に配線を隠せるので見栄えもいいですよ。

ちなみに、投影距離と画面サイズの関係は以下の通り。

投影インチ数Cosmos
Cosmos Max
Cosmos 4K SEの投影距離
Cosmos Laser 4Kの投影距離
60インチ1.6m1.68m
80インチ2.13m2.25m
100インチ2.66m2.81m
120インチ3.18m3.37m
ジェクタ

レイアウトをあらかじめ検討しておこう

Cosmosシリーズ4機種の映像はどのくらい違う?

Nebula Cosmos Laser 4Kで写した花火の映像
Nebula Cosmos Laser4Kの映像

プロジェクター選びでいちばん重要なポイントは映像ですよね。

4機種について、映像に関するスペックの違いは以下の通り。

機種名光源色域明るさ
[ANSIルーメン]
解像度
CosmosLED不明810フルHD
Cosmos MaxLED不明15004K
Cosmos 4K SELED+レーザーRec.709:123%カバー18004K
Cosmos Laser 4KレーザーRec.709:123%カバー22004K

以下で、実際の映像を見ながら違いを確認していきましょう。

色再現度はハイブリット光源のCosmos 4K SEが優れる

どの機種も映像は美しいですが、比べると以下のような違いがあります。

・LED光源のCosmosやCosmos Maxは若干画面が青っぽい印象を受けました。ライムのカラーを見ると違いがわかります。

・4K SEとLaser 4Kはでは、4K SEの方がより色が正確に感じました。4K SEはフルーツ毎の色の塗り分けにメリハリがあります。特に赤いカラーの鮮やかさの差が印象的です。

Nebula Cosmosシリーズの映像比較

もう一枚、高額な2機種に絞って比較をしてみます。鳥の毛の発色と、くちばしの表現に注目するとやはり4K SEの方がより色が正確で美しいように感じます。

Nebula Cosmos Laser 4KとNebula Cosmos 4K SEの画質比較
ジェクタ

色の美しさを追求するなら、Cosmos 4K SE

画面のメリハリがあるのはNebula Cosmos Laser 4K

レーザー光源は高いコントラスト比が得られるのが特徴です。

最上位機種のCosmos Laser 4Kは最も輝度が高く、黒も深いので画面の力強さは一番感じました。

以下の写真は、Cosmos 4K SEとCosmos Laser 4Kの比較写真。女性の服や岩肌の黒色がより濃いのがわかると思います。

Nebula Cosmos 4K SEとNebula Cosmos Laser 4Kの黒色を比較

明るさは価格順

ライト全灯の部屋で投影

Nebula Cosmosシリーズ明るい部屋での映像比較

Cosmos MaxとCosmos Laser 4Kは、ライト全灯の明るい環境でも映像がくっきり見えました。

プロミ

天窓のある部屋など昼間暗くできない環境で使いたいなら、上位機種がおすすめね

昼間でもカーテンで部屋を薄暗くできるなら、Nebula Cosmosでも明るさは十分です。

暗室で投影

Nebula Cosmosシリーズ暗室での映像比較

フルHDは高解像度、4Kは更に滑らか

Nebula Cosmosシリーズの解像度を確認

フルHDのCosmosでも文字はかなりキレイで、ドット感は感じません。

もちろん4Kプロジェクターでは、画素数がフルHDの4倍になるので更に滑らかな映像に。

プロミ

フルHDと4Kって、体感的にどのくらい違うの

ジェクタ

大画面の4Kコンテンツ再生では映像のくっきり感に差を感じます。

ジェクタ

80インチ以下の小さい画面や、フルHDコンテンツでは、肉眼であまり差を感じませんでした。

上位機種は包み込まれるような立体感のある音響に

音のイメージ

どの機種もスピーカーはDolby Digiral Plus対応で、クリアなマルチチャンネルサラウンドを体験できます。

スピーカー構成は以下の通り。

機種名スピーカー構成
Nebula Cosmos10W×2基
Nebula Cosmos Max10W×4基
Nebula Cosmos 4K SE15W×2基
Nebula Cosmos Laser 4K10W×2基+5Wツイーター×2基

Anker製品だけありどの機種も音は素晴らしかったです。

音の感動度に個人的に順位をつけると、

Cosmos <<Cosmos4K SE<Cosmos Max<Cosmos Laser 4K

という印象。

CosmosやCosmos4K SEでも並のTVスピーカーよりかなりよい音ですが、Cosmos Maxは4基のスピーカーでより立体感のある音をパワフルに鳴らします。低音の歯切れも良いです。

そして、Cosmos Laser 4Kはツイーターのおかげで高音の表現の繊細さに磨きがかかっています。

プロミ

流石に高級スピーカーには勝てないけど・・・
Cosmosシリーズの内蔵スピーカーは最高峰よ

もし外部スピーカーとの接続方法を知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。

Nebula Cosmosシリーズの使い勝手を比較

Cosmos Laser 4Kは入出力端子が少ない

Nebula Cosmosの接続端子
機種接続端子
CosmosHDMI2.0×2(1つはARC対応)、USB-A、光デジタル
Cosmos Max
Cosmos 4K SEHDMI2.1×2(1つはeARC対応)、USB-A、AUX
Cosmos Laser 4KHDMI2.0、USB-A、AUX

最新機のCosmos 4K SEのみHDMI規格が最新の2.1でeARCに対応しています。これによって本体からサラウンドデータやDolby Audioなどのより高品位なデジタル音声データをHDMIでスピーカーに出力できます。

画面調整機能は上位2機種が全自動で優秀

Nebula Cosmos 4K SEの自動画面補正
Nebula Cosmos 4K SEの自動画面補正
機種フォーカス台形補正スクリーンフィット自動障害物回避
Cosmos自動垂直オート
水平手動
非対応非対応
Cosmos Max自動垂直オート
水平手動
非対応非対応
Cosmos 4K SE自動垂直オート
水平オート
対応対応
Cosmos Laser 4K自動垂直オート
水平オート
対応非対応

Nebula Cosmos Laser4Kは垂直だけでなく水平方向の画面調整も自動で、プロジェクター起動時の画面調整が最も簡単です。

場所を固定して使う場合は、これらの画面調整機能はあまり重視しなくても良いと思います。

どの機種もアプリ操作は快適

各機種Android TVを搭載していて、様々な動画配信サービスを楽しむことができます。

Cosmos → Android TV 9.0
Cosmos Max → Android TV 9.0
Cosmos 4K SE → Google TV
Cosmos Laser 4K → Android TV10.0

最新機の4K SEはGoogle TV、他はAndroid TVを搭載しています。ホーム画面に出てくるおすすめ作品に差はありますが、YouTubeやプライムビデオのアプリを開いてしまえば操作感に差はありません。

どの機種も快適です。

Ankerの公式サイトでは、各動画配信サービスの利用可能状況を随時更新しています。

対応サービス

Disney+、YouTube、Prime Video、Netflix、DAZN、Hulu、U-NEXT、dTV、Paravi、FOD、Abema TV、TVer

全機種ゲームを十分楽しめる

Nebula CosmosLaser 4Kでゲーム
Nebula CosmosLaser 4Kでゲーム

各機種ゲーム時は設定を変更することで、入力遅延の低減が可能。

機種ゲーム用の設定
CosmosStandard:ゲームモードの標準
Extreme:反応がより高速の代わりに、台形補正、Zoomが不可
Cosmos MaxLow Latency mode 搭載
Cosmos 4K SEStandard:ゲームモードの標準
Extreme:反応速度がより高速の代わりに、台形補正が不可
Cosmos Laser 4KStandard:ゲームモードの標準
Extreme:反応速度がより高速の代わりに、画質がフルHDに低下

実際にLeo Bodnar Electronicsの「4K Lag Tester」を使って入力遅延を実測した結果がこちら。

入力遅延の目安
入力遅延の目安

4K/60Hz条件
・Cosmos Max:60ms
・Cosmos 4K SE:不明(測定を試みたが、映像が出力されず。)
・Cosmos Laser4K:51.3ms
フルHD/60Hz条件
・Cosmos:42ms
・Cosmos Max:52.9ms
・Cosmos 4K SE:18.3ms
・Cosmos Laser4K:57.2ms

どの機種も遅延は60ms以下なので、なかなか快適。普通にゲームをプレイする分には遅延がわからないレベルです。

特に最新機のCosmos 4K SEはフルHD60Hz条件では遅延18.3msと群を抜いて高速でした。4K/60Hz条件はなぜか測定ができなかったのですが、Amazon Fire TV Stickの4K/60Hz信号の入力はできたので、機器の相性の問題だと思います。

ジェクタ

入力遅延の測定方法と、他の機種の測定結果は以下の記事を参考にしてください

どんな人に、どの機種がおすすめか

個人的な画質、音質、操作性に関する相対評価は以下の通りです。

スクロールできます
Cosmos Laser 4KCosmos 4K SECosmos MaxCosmos
外観
税込価格¥249,900¥199,900¥149,900¥89,900
映像の美しさ
音の美しさ
機能性
※ 2024年10月8日地点の公式サイトの販売価格
※ 実機の比較評価に基づく相対評価です

映像:レーザー+LEDの発色の良さと映像のシャープさが印象的な4K SEが個人的に1番良かったです。次点のLaser4Kは明るく、コントラストがはっきりしていて迫力がありますが、カラーの再現性で劣る印象でした。人によって1位と2位は評価が割れると思います。

:Laser 4Kの音が一番広がりがあり、聞き応えのある音でした。ツイーター搭載で、高音の抜け感が一番良かったです。

機能性:4K SEが最も機能が豊富。UIも使いやすくて、特に欠点を見つけられませんでした。

以下で各機種がどのような人におすすめか述べていきます。

イチオシは最新機のNebula Cosmos 4K SE

Nebula Cosmos 4K SE

個人的な好みとしては、本機の映像が一番好きでした。

Laser+LEDの映像は、最新鋭のスマホやタブレットの映像をそのまま拡大したかのように鮮やかでシャープです。

Nebula Cosmos 4K SE100インチの映像
Nebula Cosmos 4k SE 100インチ映像

またセンサーを利用した自動調光機能や、シーン毎のコントラストを最適に調整するNebula Maneger機能など、Anker最先端の機能を搭載しています。

Dolby Vision対応の4Kプロジェクターで20万を切るのもかなりコスパが良い。

迷ったらこれを選べば後悔ないでしょう。

こんな人におすすめ

・発色が良くシャープな映像を楽しみたい人
・Dolby Vision対応コンテンツを見たい人
・ゲームを低遅延で楽しみたい人

4Kに必要性を感じないならNebula Cosmos

Nebula Cosmos

正直フルHDの Cosmosでも十分に映像はキレイです。

Nebula Cosmosで写したカメレオンの映像
Nebula Cosmosの映像
ジェクタ

「この映像、4K画質だよ」と言われたら、筆者は騙されます。そのくらいレベルの高い映像です。

こんな人におすすめ

・4Kにこだわりがない人
・明るい部屋で使う予定のない人
・10万円以下で、美しい映像を楽しみたい人

4Kにこだわりがなければ、Nebula Cosmosで十分に満足できます。

本体サイズが小さめなので、収納しやすい点も魅力です。

4K映像をとにかく安く体験したいなら、Nebula Cosmos Max

Nebula Cosmos Max

発色は上位機種に劣るものの、15万円以下で鮮明な4K映像を楽しめるのが魅力。

また、10W×4基のスピーカーの包み込まれるような音は、TVでは体験したことがないほどリッチで美しかったです。どの方向に座っても良い音が聞こえるのには驚きました。

こんな人におすすめ

・なるべく安く4K映像を楽しみたい人

明るくメリハリのある映像は、Nebula Cosmos Laser 4K

Nebula Cosmos Laser 4K

かなり明るいので、ある程度明るい部屋でも見れるのが魅力でしょう。また、レーザー光はコントラストが高く、バキッとしたメリハリのある映像を楽しめます。

特別な映像を見てる感覚が一番強いのは本機でした。

Nebula Cosmos Laser 4Kの映像

また音は立体感があり、最も美しかったです。

圧巻の映像と音で、どんな場所でも映画館に変えてしまうパワーのある1台です。

こんな人におすすめ

・昼間もなるべく明るい映像を楽しみたい
・コントラストの高い、メリハリのある映像を楽しみたい
・内蔵スピーカーの音を重視したい

Anker Nebula Cosmosシリーズの比較まとめ

本記事では、AnkerのNebula Cosmosシリーズ4機を比較しました。

どの機種も映像は素晴らしいので、「どこまで高画質を追い求めるか」という視点で考えると良いでしょう。

各機種個別のレビュー記事がありますので、さらに深掘りして知りたい方はご活用ください。

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この記事を書いた人

プロジェクターレビュー実績30機以上。
AV家電アドバイザー資格あり。

ホームシアターで見た映画は400本以上で、使用者の目線に立った実用的な考え方で実機レビューを行います。

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