[図解]プロジェクターとスピーカーの繋げ方 有線/無線Bluetooth

ホームシアターで映像の次にこだわりたくなるのが音響です。しかし、スピーカー選びの時に、そもそもプロジェクターとスピーカーはどのように繋ぐのか、疑問を持った方もいると思います。

そこで、本記事ではプロジェクターとスピーカーの繋げ方を解説します。

記事の内容

■プロジェクターとスピーカーの接続方法とその特徴

得られるメリット

■接続方法をイメージしながら、スピーカーを選べるようになる
■自分の部屋に合わせてレイアウトを検討できるようになる

ぜひ記事を読み、ホームシアター作りにいかしてください。

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目次

外部スピーカーはどのような時に必要?

スピーカーを外付けするメリットは以下の2つです。

スピーカー外付けのメリット

■音質、音量の改善

■スピーカー配置のカスタマイズ

プロジェクターのメインは映写機能であるため、内蔵スピーカーは物足りない場合がほとんど。

ジェクタ

映像が大迫力でも、音が貧弱なのはもったいない

そこで外付けスピーカーを使うことで、映像に負けない迫力のある音を鳴らすことができます。

外付けスピーカーでは、ch数を増やしたり、音量、音域にこだわったりと、自分好みに音をチューニングできます。また、スピーカーとプロジェクターを分けることで、音の配置が自由になるというメリットもあります。

ジェクタ

内蔵スピーカーでありがちな、「映像は前」だけど「音は後ろから」というチグハグな状況を改善できる。

外付けのスピーカーの設置は、サウンドバーを前方に置く方法や、AVアンプとスピーカーを複数組み合わせたサラウンド構築がありますが、初心者はお手軽なサウンドバーがおすすめです。

有線接続とBluetooth無線接続の特徴

外部スピーカーとプロジェクターを繋ぐ方法は、有線接続とBluetoothによる無線接続の2つ。それぞれの特徴は以下の通り。

有線接続の特徴
無線接続の特徴
  • 遅延、音飛びがなく、音質が安定
  • 複数chのデータを送れる
  • 配線がごちゃつく
  • セッティングが楽でストレスがない
  • 音質の低下と遅延

音質は有線が有利。Bluetoothによる無線接続は、圧縮した音声データを送るため音質低下や遅延が起きます。またBluetoothで送れる情報量は限られてるため、5.1chなど複数のchのデータを送ることができません。DOLBY ATMOSなどのサラウンド音響のデータは、基本HDMIケーブルで送信することになります。

一方、無線接続は配線がごちゃつかず、セッティングや片付けが楽なのが魅力。プロジェクターとスピーカーは距離が離れる場合が多いので、実はきれいに有線接続するのは大変です。

ジェクタ

例えば、6畳1間で100インチを投影した場合、大体下のような配置

この場合、プロジェクターとスピーカーを繋ぐために2.7mのケーブルが部屋の真ん中を横ぎります。

ジェクタ

ケーブルは掃除の邪魔になるし、見た目が嫌な人も多いのでは

解決策としては、配線を天井や壁面に通す方法がありますが、場合によっては工事が必要。無線接続では、このようなめんどくさい配線から解放されます。

プロミ

有線と無線って一長一短ね・・・
どっちにすればいいの?

ジェクタ

音にこだわるか、無線の利便性や美しさを取るかだね。

どっちを優先する?

✔︎音にこだわる人やサラウンドにしたい人
 高音質のスピーカーを有線で繋ぐ

✔︎配線が嫌な人
 コスパの良いスピーカーを無線で繋ぐ

ジェクタ

高いスピーカーをBluetoothで使うのは、レーシングカーで公道を走るようなもの。それなら安いスピーカーを使ったほうがいいと思う。

プロジェクターとスピーカーを有線接続する方法

プロジェクターとスピーカーの接続は、映像の入力方法によってやり方が変わってきます。考えるのが大変そうですが、図解するので安心してください。

ジェクタ

考えられる映像入力方法は、以下の3つ

プロジェクターの映像入力方法

1.プロジェクター内蔵のOS

2.プロジェクターHDMI端子に挿入されたストリーミングデバイス(FireTVStickなど)

3.ゲーム機、BDプレイヤー

1と2の場合はプロジェクター本体から音声データをスピーカーへ出力します。プロジェクターからの音声出力には基本的にAUX端子を使用。

ジェクタ

AUX接続では、5.1ch等のサラウンドデータは送れないので注意。

一方、3のようにゲーム機、BDプレイヤーから映像を入力する場合は、いくつかの手段があります。

HDMIの出力が可能なサウンドバーの場合は、以下の図のように2本のHDMIケーブルで構築が完成します。

スピーカーがHDMIの出力ができない場合は、HDMIの分離機を使う方法があります。

HDMIの分離機は2000円台で買えます。

HDMIケーブルにはverがあり、古いタイプのケーブルでは4Kの映像データを送れなかったり、ARC(音声の双方向送信)に対応してなかったりします。 価格が高いわけではないので、特に悩まずver2.1のウルトラハイスピードケーブルを買うようにしましょう。

HDMIケーブルはバッファロー製品が安くておすすめです。長さも5mまで選べます。

ジェクタ

ちなみに、HDMI分離機の代わりにAVアンプを据えて、5.1chなどのサラウンド構築をする方法もあるけど、上級者向けのため割愛します。

プロジェクターとスピーカーの無線接続の方法

無線での接続にはBluetoothを使います。Bluetoothにはバージョンがあり、2023年10月現在ではver5.4が最新。バージョンが新しい方が、遅延が少なくおすすめです。

注意点として、例えばスピーカーがBluetoothのver5.0でも、プロジェクター側のverが3.0ならver3.0の方に性能が引っ張られます。スピーカーもプロジェクターもなるべく最新のバージョンのものを使うことが、良い音を聞くためのコツです。

ジェクタ

厳密にはさらに、音の圧縮方式も重要になってくるよ。
SBC方式が標準で、aptX〇〇は低遅延。

Bluetoothでの具体的な接続手順は以下の通り。

手順1 プロジェクターとスピーカーを配置し電源を入れる

スピーカーの位置は、スクリーンの下の辺りが理想です。

手順2 スピーカーをBluetoothモードにする

スピーカー側のBluetoothモードをオンにしましょう。この状態にすることで、接続先の候補としてスピーカーが表示されます。機器によっては、常時Bluetooth接続可能な機器もあるので、各機器の説明書を確認してください。

手順3 プロジェクターでBluetooth接続先の候補からスピーカーを選択

プロジェクターを操作してスピーカーと接続します。Bluetoothの接続先候補の一覧から、先ほどアクティブにしたスピーカーを選択してください。

手順4 音の確認

最後に実際に音を出して確認をしてみましょう。この時、音が出るかの確認だけでなく、映像に対し音が遅延していないかも確認してみましょう。

YoutubeにBluetooth機器の音ズレが確認できる便利な動画があります。

【60fps改良版】遅延計測ツール 1分 サウンドハウスYouTubeチャンネルより

バーが中心に来た時に音が鳴ります。ぜひ遅延を確かめてみて下さい。

Bluetoothを搭載していないプロジェクターとスピーカーを無線接続する方法

Bluetooth機能がないプロジェクターでも無線接続できる方法を紹介します。

用意する機器は、Amazon Fire TV Stickなどのストリーミングデバイスです。プロジェクター本体でなく、このストリーミングデバイスとBluetooth接続することでスピーカーを使えます。

実際にAmazonのFire TV Stickを例に説明します。

設定からコントローラーとBluetoothデバイスを選択

その他のBluetoothデバイスを選択

Bluetoothデバイスを追加

接続するBluetoothスピーカーを選択

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これで設定完了。

現在のFire TV StickのBluetoothはver5.0で、ほぼ最新の規格。例えばプロジェクター側のBluetoothのverが古く、遅延に悩んでいる場合もこの方法は試す価値があります。

Bluetooth接続の音質や遅延について

Bluetoothに興味がある方は、音質の低下や遅延がどの程度か気になると思います。

そこで、この点について手持ちの機器で検証を行ってみました。

Bluetoothの音質の検証

検証条件

プロジェクター:Anker_Nebula Capsule 3 Laser[Bluetooth5.1]

スピーカー:SONY_HT-RT5 [Bluetooth3.0]

HDMIによる有線接続と、Bluetoothによる無線接続で音質の違いを確認。

以下が音声の比較です。iPhoneの録音なので、マイクが微妙かもしれませんが、違いがあるかに注目して聴き比べてみてください。

有線/無線音質の比較

スピーカーとプロジェクターを有線接続

スピーカーとプロジェクターを無線接続

ジェクタ

よく比べれば、有線は高音が美しいね。
無線は全体的にくぐもって聞こえる。

プロミ

聴き比べると確かに違うかも。
でも無線がすごく悪いわけではないわね。

Bluetoothの遅延の検証

検証条件

プロジェクター:Anker_Nebula Capsule 3 Laser[Bluetooth5.1]

スピーカー①:SONY_HT-RT5 [Bluetooth3.0]

スピーカー②:ダイソー_レトロスピーカー[Bluetooth5.0]

ジェクタ

②のスピーカーは定価700円

プロミ

これで遅延が問題ないなら、結構安心できるわね

先ほど紹介した以下の動画を使い、目視で遅延を確認しました。


【60fps改良版】遅延計測ツール 1分  サウンドハウスYouTubeチャンネルより

著作権の関係上、この動画を利用した検証の様子をお見せすることができないので、結果だけ伝えます。

結論、スピーカー①も②も音の遅延が全くわかりませんでした。

かなり注意深く観察してもズレを感じなかったので、普通に映画やゲームを楽しむ分には問題なしです。

もちろん機器の性能や、周りの回線の状況で遅延の程度が変わってきますので、なるべくBluetooth規格は新しいものを利用しましょう。

ジェクタ

結論
Bluetoothの無線接続は十分実用の範囲

サラウンドや最高の音質を求めない場合は、Bluetoothも選択肢としてありです。

まとめ

今回はスピーカーとプロジェクターの接続方法を説明しました。

高音質の有線か、ストレスフリーの無線か。方針を決めることで、スピーカーも選びやすくなります。部屋の間取りや、予算に合わせてぜひお気に入りの音響空間を作ってみてください。

ジェクタ

筆者おすすめのスピーカーは以下の記事で紹介しています。

\価格帯別に厳選したスピーカーを紹介/

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この記事を書いた人

プロジェクターレビュー実績25機以上。
AV家電アドバイザー資格あり。

ホームシアターで見た映画は400本以上で、使用者の目線に立った実用的な考え方で実機レビューを行います。

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