【オタクが解説】プロジェクターを壁に投影する際のポイント【注意点とおすすめの機種】

プロジェクターを購入する際多いのが、スクリーンについての悩み。

予算や間取りの問題で、できればスクリーンを使いたくない人も多いと思います。その一方、壁投影でも綺麗に映像を映せるか、不安な人も多いことでしょう。

結論、ポイントをおさえれば壁投影でも十分綺麗な映像を楽しめます。

  • 壁投影でも映像は綺麗?
  • 色付きの壁でも大丈夫?
  • プロジェクター選びのポイントは?
ジェクタ

プロジェクターオタクの筆者が、このような疑問に答えます

ホームシアターの構築は、自宅環境や求める映像レベルに応じた最適解を考える必要があります。ぜひ記事を読み、自分だけのシアターを楽しむための参考にしてください。

目次

プロジェクター壁投影のメリットデメリット スクリーンとの違いは?

壁投影
スクリーン投影
  • お金がかからない
  • 場所が自由
  • お手軽
  • 画質が下がる
  • 美しく、均一な画質
  • スクリーンの定位置化
  • お金がかかる
  • 収納、管理の手間

基本的には、画質重視か手軽さ重視かで、スクリーンと壁が使い方が分かれるでしょう。

プロミ

プロジェクターによる壁焼けを心配している人がいるけど、大丈夫?

ジェクタ

大丈夫!
プロジェクターは壁焼けの原因になる紫外線を含みません

なぜ壁はスクリーンに比べ画質が低下するのか

ポイントは色と凹凸の均一性。

スクリーンには、様々な種類があります。

▪️拡散型
 プロジェクターからの光を全方向に拡散。視野角が広い。

▪️回帰型
 来た方向に光を返す。視野角は狭いが、外部光の影響を低減できる。

▪️反射型
 照明のある部屋でも使いやすい。視野角は狭い。

材質に違いはありますが、どのタイプのスクリーンも、色と凹凸が規則的で画質が安定します。

一方の壁紙は、無秩序な凹凸があるものがほとんどで、これは壁紙間の継ぎ目を目立たなくするためです。また、色も白色であるとはがぎりませんよね。

この凹凸や色はそのままプロジェクターの映像に重なり、影響を与えてしまうのです。

実際の見え方の違い

では実際、壁紙の色や凹凸は、どの程度映像に影響を与えるのか。実機で確認してみましょう。

検証条件
▪️EPSONのフルHDプロジェクターEH-TW5650を使用
▪️夜の暗室で、①スクリーン ②白壁 ③グレーの壁 で映像の見え方を比較

早速ですが、以下が投影の結果です。

\タップで拡大できます/

もちろん、スクリーンの映像が一番きれいですね。白い壁は凹凸の影響を受けていますが、全然映像を楽しめるレベル。グレーの壁は、色+凹凸のダブルパンチで、最も画質に影響を受けています。

どの条件でも、映像は楽しめますが、「どの程度のレベルを要求するか」は、それぞれの判断。

映像に求めるレベルは?

✔︎スクリーンを使う
 映画館に負けない、美しい映像を楽しみたい人
✔︎白い壁を使う
 違和感のないレベルの美しさがあれば十分と考える人
✔︎色付きの壁や、模様のある壁を使う
 画質はそこまで重視しない人

もし、最高の映像を求めるなら、スクリーンを推奨。おすすめのスクリーンは以下の記事で紹介しています。

壁にプロジェクターの映像を映すポイント

壁紙の材質

✔︎凹凸の少ない
✔︎白色の壁

これが理想の壁で、スクリーンに近い画質で映像を写せます。どうしてもちょうどいい壁がない場合は、天井にも目を向けてみましょう。最近はジンバル一体型で、天井投影が簡単にできる機種もあります。自宅の間取り、壁の色に合わせて投影方法を工夫してみましょう。

プロジェクターの選定

なるべく壁に綺麗な映像を映したいなら、以下のポイントを押さえてプロジェクターを選びましょう。

明るいプロジェクター

壁の色や、凹凸に負けず、鮮やかで美しい映像を映すためには、なるべく明るいプロジェクターを選びましょう。プロジェクターの明るさは光源そのものの明るさを表す「ルーメン」と、投影された映像の明るさの測定値を表す「ANSIルーメン」が混同されがちですが全く別の値です。基本的には、測定方法の規格が明確なANSIルーメンの値を参考にして、プロジェクターを選ぶと良いでしょう。

解像度の高いプロジェクター

プロジェクターの解像度は、画面のきめ細かさを表します。以前はWVGA画質(800×480p)のDVD相当の画質が主流でしたが、近年はフルHD画質(1920×1080p)の映像が主流です。YouTubeやAmazonプライムビデオなどの動画配信サービスも進化を続けていて、今やフルHDの画質が標準になっているので、プロジェクター選びの際は必ず解像度に注目してみてください。

画質調整ができるプロジェクター

もし、プロジェクターを色付きの壁に映す場合は、映像のRGB値の調整ができるプロジェクターを選ぶと良いでしょう。例えば、青っぽい色の壁に映像を映す場合は、Blueを弱めることで、全体を自然な色合いに近づけることが可能です。また、壁色補正機能が付いた機種もあり、そちらは壁の色を選択することで、色味を調整してくれます。

位置調整が楽なプロジェクター

壁投影を検討している人は、プロジェクターを定位置に固定せず、出したりしまったりする使い方を想定している人が多いと思います。プロジェクターを固定しない場合、毎回位置合わせやピント合わせを行いますので、セットアップが楽な機種が望まれます。

あると便利な画面調整の機能

・オートフォーカス

・自動台形補正

・レンズシフト機能

壁投影のための、おすすめプロジェクター

これまで数十機のプロジェクターをレビューしてきた筆者が、壁投影におすすめのプロジェクターを3機種ご紹介します。

壁投影におすすめの3機種

▪️WIMIUS P63
 安価だが、画質が綺麗な据え置き機

▪️Nebula Capsule3
 高性能のモバイルプロジェクター

▪️Nebula Cosmos Max
 ハイエンドの4Kプロジェクター

スクロールできます

安く、美しい映像を楽しみたいならWIMIUS P63

低価格帯のプロジェクターで、壁に美しい映像を映したい場合はWIMIUS P63がおすすめ。

  • 実勢価格1万円台
  • フルHDの高画質
  • 700ANSIルーメンの明るさ
  • Android TV搭載

Amazonの定価は約3万円ですが、不定期の値引き時は1万円台で買えます。

この価格帯で明るさ700ANSIルーメンはとても優秀で、壁投影でも鮮明な映像を写せます。

残念ながら、本製品は壁に合わせて明るさやコントラストなどの画質調整ができません。しかし、そのままでも十分きれいな映像がみられますよ。

WIMIUS P63の詳細なレビュー記事はこちら

使いやすく、美しいモバイル機ならNebula Capsule3

壁投影におすすめのモバイル機が、AnkerのNebula Capsule3です。

Nebula Capsuleシリーズは、日本で人気No.1のモバイルプロジェクターブランドで、美しい映像と使いやすさを両立しています。

  • フルHD、HDR10対応の美しい映像
  • 片手で持てる携帯性
  • フォーカスと台形補正が自動
  • 壁色補正機能を搭載
  • Google TV搭載

重さ850g、片手で持てるサイズ感です。画面調整が自動なので、「ポンおき」ですぐに映像を楽しめる、お手軽さが魅力。

映像は明るさ200ANSIルーメンと控えめですが、暗い部屋では十分な明るさです。HDR10対応で、明暗の微妙な階調も正しく表現ができます。

また、壁色補正機能があり、壁の色に合わせて画質を最適化できます

下の写真は、極端な例として緑色の紙に映像を投影した様子。

壁色補正の効果

かなり厳しい条件ですが、壁色補正によって、色味が自然な状態に近づいていることがよくわかります。

自宅のいろいろな場所に、簡単に美しい映像を映せるおすすめの機種です。

Anker Nebula Capsule3の詳細なレビュー記事はこちら

美しさを追求するなら、4K画質のNebula Cosmos Max

  • 4K UHD、HDR10対応の美しい映像
  • 1500ANSIルーメンの明るい映像
  • 壁色補正機能を搭載
  • Android OS搭載
  • 10W×4基の高音質スピーカーを搭載

AnkerのNebula Cosmos Maxは、4Kの美しい映像を楽しめるプロジェクターです。1500ANSIルーメンの明るさで、壁に鮮明な映像を写せます。

また、壁色補正機能で白以外の壁も対応が可能です。

Nebula Cosmos Maxは、映像だけでなく、音も最高。Dolby Digital Plus対応の、10W×4スピーカーで、例えば広いリビングでも部屋全体に立体感のある音を鳴らせます。

ジェクタ

電源をつけるだけで、高クオリティの映画館ができます

サイズは少し大きめで、重さも3.6kgほどあるので、設置位置や、使い方を予め想定しておいた方が良いでしょう。

定価は15万円程ですが、セールやクーポンの配布がよく行われています。4Kプロジェクターの中では、かなりリーズナブルな部類なので、息を飲むような最高の画質を体験してみたい人におすすめですよ。

プロジェクター壁投影を楽しもう

ホームシアターの基本は、ミニマルスタートです。

壁投影を不安がる必要はなくて、まずは気楽に試してみましょう。

ジェクタ

意外と壁投影でも映像が綺麗で、感動しますよ

さらに大画面の世界にのめり込んだら、スピーカーやスクリーンを追加して、自分だけの映画館を徐々に進化させていくと良いでしょう。

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この記事を書いた人

プロジェクターレビュー実績25機以上。
AV家電アドバイザー資格あり。

ホームシアターで見た映画は400本以上で、使用者の目線に立った実用的な考え方で実機レビューを行います。

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