プロジェクター選びで重要なポイントの一つが明るさです。
明るさは映像の見やすさや美しさに影響を与えます。その明るさの単位としては「ルーメン」もしくは「ANSIルーメン」などが用いられます。
正直明るさ〇〇ルーメンって書かれても、ピンとこないわよね・・・
普段馴染みのない単位なので、どの位のルーメン数のものを選べばいいか分からない人も多いでしょう。
そこで、本記事ではルーメンの表す意味や必要なルーメン数について解説をしていきます。
ぜひ、プロジェクター選びの参考にしてください。
\おすすめプロジェクター8選はこちら/
プロジェクターの明るさの重要性
明るさが重要な理由は、この距離・反射による減衰と外部光による減衰をなるべく防ぎ、はっきりとした美しい映像を目に届けるためです。
・昼間も映像を楽しみたい場合
外部光が混ざっても負けない明るさが必要
・大画面で映像を楽しみたい場合
画面が大きいほど、光が分散し暗くなる
4種類のルーメンの違いを解説
プロジェクターの明るさを表す単位としては以下のような単位が用いられます。
光源の明るさを表す
・ルーメン
投影された映像の明るさを表す
・ルーメン
・ANSIルーメン
・CVIAルーメン
「ルーメン」は他の規格と全く別の概念なので注意してください。実際の映像の明るさよりも1桁から2桁大きい値になります。
以下で更に詳細を解説していきますよ。
光源そのものの明るさを表すルーメン
古くから明るさの単位として馴染みがあり、照明にも同様の単位が使われています。
ルーメン
SIにおいて1ルーメンは、「全ての方向に対して1カンデラの光度を持つ標準の点光源が1ステラジアンの立体角内に放出する光束」と定義される。
引用元:Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/ルーメン
噛み砕いて説明すると、光源が全方向に放射する光の量を表しています。
プロジェクターのルーメンは、光源そのものの能力を表すようなイメージです。実はルーメンには統一の測定基準がないため、メーカーごとのバラツキがある値です。
Amazonの激安中華プロジェクターが1万ルーメンとか、2万ルーメンの製品を販売しているけど、これは当てになりません
中華プロジェクターの「ルーメン」はあくまで目安程度の値と認識しておきましょう。
映像の明るさを測定するANSIルーメン / ISOルーメン/CVIAルーメン
ANSIルーメン
アメリカ国家規格協会が定めた測定方法に基づき測定された明るさを指します。
投影面を縦3×横3の9分割にし、それぞれの面の平均照度(単位 ルクス (lx))を計測する。それに投影面の面積(単位 平方メートル (m2))をかけて光束を求める。lx = lm/m2 であるので、ルクスに平方メートルを掛けるとルーメンになる。この計測方法で求められた光束のルーメン値を特にANSIルーメンと称する。
引用元:Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/ルーメン
ANSIルーメンはスクリーンにプロジェクターから白色を投影し、画面を9分割した各中心照度の平均値に面積を掛けて算出されます。ルーメンは光源の明るさを表すイメージに対して、ANSIルーメンは投影された「映像の照度」を表すイメージ。
ISOルーメン
ANSIルーメンは測定方法が規定されているため、メーカーによる差異が生じにくい値ですが、それでも製品の明るさを誇張する企業があるようです。そこでANSIルーメンの測定方法を更に厳格にしたのが、ISOルーメンです。
EPSONのルーメン=ISOルーメンを表しているようです。またエプソンHPによると、ちゃんと測定すれば、ANSIルーメンとISOルーメンの測定値は同じになるようなので、この2つの値は比べても良さそうです。
CVIAルーメン
CVIAルーメンもANSIルーメンをより厳格にした規格で、2023年に中国でルーメンやANSIルーメンの誇大広告を防ぐために制定されました。
CVIAルーメンもANSIやISOと同じく、画面の照度を測定した値です。こちらの記事によると、投影サイズは80インチ固定(ANSIは40〜70)、測定機材や方法について数値で詳細な規定が設けられているので、ANSIより厳格な基準です。また、出荷製品は表示値の80%を下回ってはならないとの記載があるので、出荷製品の明るさとスペック値が近いのが特徴です。
ルーメン比較の注意点
現状では、様々な明るさの表記の製品が混在しています。
比較の際のポイントは以下の通り。
- ルーメン
→あくまで参考程度 - ANSIルーメン/ISOルーメン
→相互比較可能だが、ISOの方が信頼性が高い - CVIAルーメン
→ISOやANSIに近い値だが、直接比較できない
規格がたくさんあって、ややこしいわね
家電サイトで「明るさ順」に並べかえると、ルーメンとANSIルーメンが混ざってる場合があるから注意しよう。
プロジェクターの必要な明るさの目安
市販されているプロジェクターの明るさにはかなりの幅があります。
家電サイトでスペックを見ると、
ルーメン:数百〜数万
ANSIルーメン:数十〜数千
程の明るさの製品が流通しているイメージです。
実際、家で映像を楽しむためには、どのくらいの明るさが必要なの?
実機の映像を確認してみよう
比較条件
・スクリーンサイズは100インチ
・夜間、カーテンを閉めた状態で、部屋のライトを全灯にする
・機種の明るさは、100〜3700(ANSI/ISO)ルーメン
以下が明るさの比較です。機種名をクリックでレビュー記事に飛びます。
100ANSIルーメン
300ANSIルーメン
500ANSIルーメン
810ANSIルーメン
1500ANSIルーメン
2200ANSIルーメン
3700ISOルーメン
1500ルーメン位あれば、電気全灯でも映像を楽しめそうね
ちなみに暗室で同じ映像を投影すると、以下のようになります。
100ANSIルーメン
300ANSIルーメン
500ANSIルーメン
810ANSIルーメン
1500ANSIルーメン
2200ANSIルーメン
3700ISOルーメン
部屋を暗室にできれば、100ANSIルーメンでも映像は綺麗!
昼間でも映像を楽しみたい場合、明るいプロジェクターを選ぶより実は遮光カーテンを買って部屋を暗くする方が費用対効果が高いでしょう。
300ANSIルーメンでも、遮光カーテンを閉めれば昼でも全然映像を楽しめるわよ
\色が選べる/
以上、プロジェクターを選ぶための参考にしてください。
\最強のおすすめプロジェクター7選はこちら/